【第91回アカデミー賞】長編アニメーション賞は『スパイダーマン:スパイダーバース』!『未来のミライ』は受賞ならず
現地時間2月24日(日本時間25日)にハリウッドのドルビー・シアターで開催された第91回アカデミー賞授賞式。長編アニメーション賞は、マーベルコミックが生み出した人気ヒーロー、スパイダーマンの初の劇場版アニメーション作品『スパイダーマン:スパイダーバース』(3月8日公開)にもたらされた。細田守監督の『未来のミライ』(18)は、惜しくも受賞を逃した。
時空が歪められたことで、異なる次元で活躍していたスパイダーマンたちが集まった世界を舞台に、主人公の少年マイルス・モラレス(声:シャメイク・ムーア)がスパイダーマンとして成長していく姿を描く本作。ボブ・ペルシケッティ、ピーター・ラムジー、ロドニー・ロスマンが監督を務めた。スタイリッシュかつ迫力あふれる映像で新生スパイダーマンを描出し、第76回ゴールデン・グローブ賞でアニメーション作品賞を獲得。第46回アニー賞では作品賞、監督賞を含む7部門で受賞を果たすなど、賞レースを席巻している。
監督陣も揃ってステージに登壇。ラムジー監督は「ここにいる全員が強力な存在」と周囲に感謝、ロスマン監督も「全員に感謝だ。家族にも本当に感謝している」と熱っぽく語り、会場から大きな拍手を浴びていた。
また、第85回アカデミー賞から6年連続でディズニー・アニメーションまたはディズニー・ピクサー作品が同賞を受賞しており、今回『スパイダーマン:スパイダーバース』がディズニーの7連覇を阻止し、新風を吹き込んだ。日本語吹替版では、マイルス役を小野賢章、ピーター・パーカー役を宮野真守、女性スパイダーマン“スパイダーグウェン”ことグウェン・ステイシー役を悠木碧が演じるなど、人気声優が集結したことでも話題の本作。日本にもスパイダーマン旋風が到来しそうだ。
文/成田 おり枝