稲垣吾郎、『半世界』舞台挨拶で撮影秘話&演技論を熱く語る
2月15日より公開中の映画『半世界』の舞台挨拶が、2月24日に池袋シネマ・ロサにて開催され、主演の稲垣吾郎と、共演の渋川清彦が登壇。撮影秘話を語り尽くした。
【※この記事は映画の核心に触れる内容を含みます。鑑賞前の方はご注意ください】
本作は、阪本順治監督による完全オリジナル脚本で、人生の折り返し地点を迎えた男性たちのリアリティにあふれた作品だ。中学の同級生で、いまは悩み多き39歳という折り返し地点を迎えた男性3人が人生半分を振り返るなか、家族や友人との絆など、改めて大切なものに気づかされていく…という作品となっており、映画ファン必見の豪華俳優陣、稲垣吾郎、長谷川博己、池脇千鶴、渋川清彦が顔をそろえた。
稲垣は登壇すると、開口一番「マイクは必要ないのでは?すごい距離感。ディープなというか、こういう映画館大好きなんですけど、素敵ですね」と、観客との距離の近さに驚きの声。渋川もこれに続き「これだけ間近で稲垣さんを見れることはないと思うので、皆さんよ~く見た方がいい(笑)」と煽っていた。
そんななか、話題は本作の芝居の話に。MCが「棺に入ることはあまりないと思うのですがどうでしたか?」と質問すると、稲垣は「ああいう時ってなにを考えればいいのか。動いちゃいけないというのは絶対的なことなんですけど…。昔、デビューのときのドラマで、海で死んだとき、ちょっと目が動いてしまって。よ~く見たら分かるんです。月9デビューでやっちゃったんですよ。で、それが大問題になったらしくて。でもオンエアするしかなくて(笑)」と過去の失敗談を語った。
一方、渋川は「結構俺ね、死体役多いんですよ。殺す役とか殺される役とか。(死体役のときは)息を止めて、お腹が動かないように息をすることを気を付けます」とコメント。MCから、渋川が本作で苦労した芝居はなかったか問われると、稲垣も「酔っ払いのシーンとかはどうですか?僕いまだにできなくて。どうやってやるんですか?」と興味津々な様子で質問。
これに渋川は「ステレオタイプな芝居になってしまうんですけどね。大先輩の石橋蓮司さんのお芝居とかを見てても、そういうステレオタイプな芝居を(あえて)されていると思うので。でもあれが石橋さんなんですよね。どこか、それを真似しているところはありますね」と回答し、「あとは街でそういう人を見て真似しています」と付け足した。
すると稲垣は「なんか、おっしゃる通り、酔っ払いの芝居ってステレオタイプになっちゃいがちなんですけど、実際の酔っ払いを見ていてもそうなんですよね(笑)。僕は酔っぱらってもそうならないですけど、実際に見ると『やっぱそうなんだ!』と思いますよね」と同意。「酔っ払いのシーンはやっていて楽しかったですね。スナックのシーンと玄関のシーン(笑)。自然にやろうとする人とあえてお芝居する人とがいるので、そういうところを見るのも面白いかもしれませんね」と、オススメの鑑賞ポイントも口にしていた。
そして、豪華な共演者については「本当に、普段映画で見てる人たちとご一緒できて、楽しかったです。いままで意外とお会いする機会がなかったので。会ってこなかった方とこうやって40歳過ぎてご一緒させていただけるっていうのは不思議だし、この関係っていうのは本当に今後も繋げていきたいですね」と話し、爽やかな笑顔を見せていた。
取材・文/平井あゆみ