人気男性声優の起用も!「おそ松さん」ヒットの要因を探る<画像10点>
2度のテレビシリーズを経て、ついに“劇場版”が公開された『えいがのおそ松さん』(公開中)。故・赤塚不二夫のギャグマンガ「おそ松くん」を原作におそ松ら6つ子のその後を描く本作は、女性ファンを中心に人気を獲得するなど、一躍「おそ松さん」旋風を巻き起こした。主人公の6つ子はそれぞれ(方向性は違えど)性格がそろってクズなニート…そんな彼らが、なぜ人気となったのか?その要因を、改めてひも解いていきたい!
ブラックジョークや下ネタ回が反響を呼ぶ!
やることなすことバカで突拍子もないことしか思いつかない松野家の6つ子。そんな彼らが送る日常は予想できない展開の連続で、常に視聴者の想像を超える笑いを提供してくれる。クズでニートな主人公たちが送るバカな日常劇…そんな内容だからこそ、視聴者も頭を空っぽにして何も気負わずに楽しめるのだ。
パロディやブラックジョークも秀逸だが、もちろんギャグだけが「おそ松さん」ではない。思わず涙ぐむ心温まるエピソードやホラーテイストな回のほか、リアルな作風とシビアな世界観が話題になった「実松さん」、6つ子全員が女体化する「じょし松さん」、下ネタばかりで構成された回など、実験的な内容で様々な反響を呼ぶことに成功している。また、基本的に各話完結でエピソードの連続性が少なく、気楽に視聴できるという点も忘れてはいけない。
人気男性声優の起用がバッチリはまる!
全員が(表情に個性はあれど)同じ顔の6つ子だが、その性格はそれぞれまったく違う。長男のおそ松はパチンコと競馬が人生の楽しみで計画性がないというクズのお手本。次男のカラ松は自信過剰なナルシストで、比較的常識人の三男のチョロ松も優柔不断でニート生活を続けながら地下アイドルにハマっている。マイペースな皮肉屋の四男・一松は人との交流が苦手で猫が友達。五男の十四松は明るい性格だが底なしの天然系バカで、コミュ力が高く甘え上手な六男・トド松は腹黒い性格をしている。
そんな6つ子のキャストに櫻井孝宏、中村悠一、神谷浩史、福山潤、小野大輔、入野自由といった卓越した技術を持つ豪華“イケボ”男性声優を起用したことも、第1期の放送前から話題を集めヒットにつながる布石となっていた。スタッフは間違いなく確信犯だろう。好きな声優が出ているという理由で視聴し始めたファンも、イケメンキャラをイケボ声優が演じるという従来の作品と違い、イケボなのにシンプルでゆる~いデザインの6つ子に、いつの間にかハマってしまったのだ。そして、個性的な6つ子を何気なく観ているうちに、だんだんとそのキャラクターがクセになる…いわゆる推しキャラを指す“推し松”という言葉も誕生した。
SNSで“好き”を共有する、現代ならではの楽しみ方
SNS上で作品のおもしろさを共有できたのもヒットの要因だろう。アニメ1期が放送されると、Twitterやイラスト投稿サイトに多数の「おそ松」のイラストが上がり、その破天荒な物語の感想を言い合うコメントも飛び交った。放送コードギリギリ、ブレーキ知らずの型破りなギャグに爆笑し、日々を楽しそうに過ごす6つ子たちにどこか和んでしまう本作。リアルタイムで大勢と「おそ松さん」を“好き”な気持ちを育むことができたことも、本作の盛り上がりを後押ししたといえる。
バカバカしい物語に笑い癒され、クズな6つ子たちの行動やキャラクターがクセになってしまう「おそ松さん」。本日より公開中の『えいがのおそ松さん』でも、そのおもしろさを言い合うコメントによってネット上を盛り上げてくれることだろう!
文/リワークス
■『えいがのおそ松さん』劇場公開記念 オリジナル短編劇場(全7話)
第1話 配信中
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第4話 配信中
第5話 配信中
第6話 配信中
第7話 3月15日(金)12:00~
公式サイト:https://video.dmkt-sp.jp/ft/s0004048