ラッセル・クロウ来日。暴れん坊を返上、ふくよかなパパぶり発揮で「子作り」を推奨
ラッセル・クロウが、主演作『ロビン・フッド』(12月10日公開)で、『ビューティフル・マインド』(01)のプロモーション以来、8年ぶりに2度めの来日を果たした。11月24日に六本木のザ・リッツ・カールトン東京で共演のケヴィン・デュランドと共に来日記者会見を開催。ラッセルは作品をPRしつつ、ふくよかな笑顔で私生活の充実ぶりも語った。
ラッセルが演じたのは、愛と勇気にあふれ、世界中から愛されてきた伝説の義賊ロビン・フッド。主演男優賞受賞作『グラディエーター』(00)などで組んだリドリー・スコット監督がメガホンをとった本作は、骨太なスペクタクル大作に仕上がった。ケヴィンは海外ドラマ「LOST」のキーミー役でもおなじみの人気俳優だが、本作ではロビン・フッドの十字軍の親友リトル・ジョン役に扮した。
貫禄のヒゲをたくわえ、スーツで現れたラッセルは「コンニチハ!」と、あの低いダンディボイスで日本語で挨拶。現在46歳のラッセルだが、体を鍛える秘訣についてはこう語った。「役柄によってアプローチを変えるけど、今回は肉体的な準備のために6ヶ月間、トレーニングをしたよ。でも、実は日常生活でのワークアウトはほとんどしないんだ。役柄のための肉体作りはとても好きなんだけど。でも、年齢と共に大変になっていて、傷も数多く抱えている。まあ、『ロビン・フッド』の撮影後は12ヶ月間ワークアウトはしてないけど、また戦士役が来たらやるだろうね」。確かに今はオフモードのせいか、かなりぽよよんバディだったが、それもご愛嬌だろう。
結婚してからの来日は今回が初めてで、会見中にはおのろけコメント全開。「結婚して、父親になったことは人生の中で一番素敵な経験だったよ。妻(ダニエラ・スペンサー)とは前から友人で、1989年に出会い、2003年に結婚した。ハネムーンで授かったチャールズはもうすぐ7歳。テニソンは4歳だ。彼らが同じような仕事に進むかどうかは気にしてないよ」と笑顔で語るラッセル。あのハリウッドの暴れん坊ぶりはいずこに?
ケヴィンは今回が初来日で、ラッセルとの共演は三度目となった。「最初から師弟関係のように彼の仕事ぶりを見て、たくさんのことを学んできた。兄のようでもあるし、頼れる存在だよ」。そんなケヴィンにラッセルは「彼も最近結婚したばかりなんだ。東京に滞在中は、よく『そろそろ子供を作っても良いんじゃない』って暗に勧めているよ。でも、ケヴィンよりも奥様を説得しないといけないな」と、おちゃめに語り、会場を笑わせた。
その後、神田うのが、劇中でケイト・ブランシェット扮するマリアンの衣装を手がけたロジェ・ヴィヴィエの靴を履いて登場。ロビン・フッドが弓矢の名手ということで、ふたりに破魔矢をプレゼントし、3人は仲良くフォトセッション。最後にピースサインをするなど、ラッセルのサービスぶりにもびっくり。
『ロビン・フッド』では、そんなゆるゆるのプライベートの表情とは打って変わった、直球の男のドラマを演じているラッセル。マッチョに鍛え上げた彼が体現した真の男らしさや、リドリー・スコット監督が活写したダイナミックの戦いのシーンにほれぼれするばかりだ。是非映画館の大スクリーンで見て、ロマンあふれる中世の世界に浸りたい。【Movie Walker/山崎伸子】