『犬とあなたの物語』で大森南朋が犬の演技に感動!「なぜそんなに悲しい目ができるのか」

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『犬とあなたの物語』で大森南朋が犬の演技に感動!「なぜそんなに悲しい目ができるのか」

様々な形の犬と人との愛情に満ちたエピソードを綴った映画『いぬのえいが』第2弾となるオムニバス映画『犬とあなたの物語』(2011年1月22日公開)のプレミア試写会が都内で開催され、劇中の1編である『犬の名前』に出演の大森南朋、松嶋菜々子、長崎俊一監督が登場し、舞台挨拶を行った。

6人の監督による6つの物語で構成される本作。大森南朋と松嶋菜々子が初共演した『犬の名前』は、1組の夫婦と愛犬が繰り広げる感動ドラマだ。絶対に犬は飼わないと決めていた翻訳家の多田野一郎(大森南朋)だったが、妻の美里(松嶋菜々子)はラブラドールレトリバーのラッキーを強引に飼い始める。やがて少しずつ心の距離を近づけていく一郎とラッキー。そんなある日、一郎に病魔が襲いかかる。精神的にも追い詰められいく一郎を、ラッキーが静かに支えていく。

今回、初の共演で夫婦役を演じた大森南朋と松嶋菜々子。司会者から互いの印象を聞かれ、大森は「実際にお会いした時は『あ、松嶋菜々子だ』と思いました(笑)。呼び捨てにしてすみません。ナチュラルで柔らかい空気をまとった方だと思いました」と答え、松嶋は「以前から共演したいと思っていたので楽しみにしていました。夫婦としての時間を醸し出せたら良いなと思いました。長崎監督も『西の魔女が死んだ』(08)を見てファンだったので、今回は二重の喜びでした」と笑顔で話した。

犬との共演について、大森は「賢かったですね。こんなこともできるんだと思うことが多くて、特になぜそんなに悲しい目ができるのかと思いました」と犬の演技力にかなり驚いた様子だった。一方、松嶋は実際に自宅で犬を飼っているが、「犬と一緒に走るシーンでは、犬のスピードについて行けなくて、綱を離してしまって何度かテイクを重ねました。逆に私のほ方迷惑をかけてしまったぐらいでした」と撮影中のエピソードを振り返った。

また、本作の主題歌「願い」を歌うJUJUが現れ、「犬や猫は、悲しいことがあったら必ずそばに来てくれる。ペットは私たちよりも先に死んでしまうけど、悲しみよりも、ありがとうという感謝の気持ちが残ると良いなという、私自身の願いを込めて歌っています」と語った。

イベント後半には、ラッキーを演じたメス犬のマムが、クリスマスのサンタクロースの衣装をまとって登場。だが、慣れない場所とたくさんのカメラのフラッシュに少し緊張気味。大森は「こんなに撮られて大丈夫かな、心配」と共演した彼女を優しいまなざしで見守っていた。

最後に松嶋は「犬を飼っている人は、この映画を見て、改めて犬の存在を考え直したり、この映画に登場するたくさんの犬とも新しい思い出を作ってください」と語り、大森も「犬がいっぱい出ています! すごく温かい気持ちになれるし、少し幸せな気持ちになれると思います」と映画の魅力を力強くアピールした。

劇中に登場する犬の数は111匹と犬だらけの映画だが、6つのオムニバスは全ての犬と人間の絆を描いた笑いあり涙ありのドラマとなっている。犬好きはもちろん、人間と犬の絆の大切さを考えさせてくれる本作の公開を心待ちにしてもらいたい。【取材・文/鈴木菜保美】

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