『この世界の片隅に』が8月にNHKで地上波初放送!さらにスペシャル番組の放送も決定
第二次世界大戦中の広島、呉を舞台に、大切なものを失いながらも前を向き日々の暮らしを紡いでいく女性の姿を描いた『この世界の片隅に』。第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞をはじめ、国内外で70以上の映画賞を受賞した本作が、NHK総合で8月3日(土)21時より地上波初放送されることが決定。さらに、その翌週10日(土)21時にはスペシャル番組も放送されることが明らかとなった。
2016年11月12日から公開が開始となった『この世界の片隅に』は、深い感動の輪を拡げていき、公開から1日も途絶えることなく900日以上経った現在まで、日本全国どこかの劇場で上映が続けられている。12月20日(金)には、新たなエピソードを加えた新作『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が公開予定となっている。
今回の地上波初放送の1週間後には、NHKスペシャル「#(ハッシュタグ)あちこちのすずさん~戦争中の暮らしの記憶~(仮)」という特集番組が放送される予定で、スタジオゲストとして、片渕須直監督、Hey! Say! JUMPの八乙女光、伊野尾慧、千原ジュニアの参加が発表された。同番組内では、『この世界の片隅に』制作スタジオ「MAPPA」が片渕監督と新たに制作したアニメーションが使用されるそうだ。
「#あちこちのすずさん」というキーワードが生まれたのは去年8月で、NHK「クローズアップ現代+」にて、『この世界の片隅に』の主人公すずのように、恋やオシャレ、食べ物といった日々のなにげない暮らしを工夫して紡ぎながら、戦時中を懸命に暮らしていた人たちのエピソードがSNS上で全国から集ったことがきっかけとなっている。“平和への想い”や“戦争の記憶”を次世代につなげていこうという呼びかけが大きな反響を呼び、番組には2000を超えるエピソードが寄せられた。
そして今年は、より幅広い世代にも想いを届けるためにNHKの様々な番組が連動。10~20 代に人気の「らじらー!」、子育て世代に多く見られている 「あさイチ」、働き盛りの世代を中心に支持を集める「クローズアップ現代+」など、様々な世代に向けた番組で「#あちこちのすずさん」の投稿を呼びかけつつ、NHKスペシャル当日は各番組から出演者が集う予定。こうして募ったエピソードは、片渕監督の全面バックアップにより、アニメーション制作会社MAPPAがアニメ化する企画も進行している。さらに、Yahoo!JAPANもこの取り組みに賛同し、「#あちこちのすずさん」というキーワードを共に使用しながら、独自のコンテンツを発信する予定だ。
戦後74年。そして、『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の公開を12月に控える今夏、『この世界の片隅に』を振り返ることで、日々の暮らしや平和の大切さを感じられるかもしれない。
文/編集部