『翔んで埼玉』以上の衝撃!?映画になった『パタリロ!』がハチャメチャすぎる<写真18点>
興収37億円超えという予想以上の大ヒットとなった『翔んで埼玉』(19)が上半期話題を集めた魔夜峰央。そんな彼の代表作を映画化した『劇場版パタリロ!』も6月28日(金)から公開されるが、この作品がとにかくぶっ飛んでいる!
「パタリロ!」は、1978年の連載開始から40年以上愛され続け、刊行数では現在101巻にまで到達する伝説的なギャグ漫画。魔夜も「実写化は不可能」と語っていた作品だが、2016年に2.5次元ミュージカル化されると大きな話題を集め、この度満を持して映画化することになった。
物語は、常春の国マリネラ王国の皇太子パタリロが大英帝国に訪れたところから始まる騒動を、彼の護衛を務めるMI6の諜報部員バンコランや美少年マライヒの間に起こる愛憎劇、タイムスリップなどを交えながら描くという、もはや何が起きるのか予測不能なもの。しかしそれ以上にぶっ飛んでいるのがビジュアル面だ。
本作は、パタリロ役の加藤諒を始め、演出を手がけた小林顕作監督など2.5次元ミュージカル版のキャストスタッフが再集結しており、映像もまるで舞台のような平面でアナログ的な画がベース。そこに映像化ならではのVFXを融合させており、パタリロが何人も同じ画面上に登場したり、背景に派手なエフェクトが加わったりと、これまで観たことのないような映像になっている。
そんな新感覚の映像に加え、あからさまに『スター・ウォーズ』を彷彿させるようなパロディや、『翔んで埼玉』をオマージュしたセリフなどの詰め込みまくりのギャグ、やけに耳に残ってしまう歌唱&ダンスシーンなど、あくが強めの展開が続く。さらに木下ほうか、西岡徳馬、哀川翔など無駄(?)に豪華すぎる脇役らも登場し、これでもかというほどさまざまな要素が盛り込まれた、斜め上をいく世界を構築しているのだ。
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成功を収めた2.5次元ミュージカルの良さを残しながら、映像でしかできないことを加え、より「パタリロ!」の奇想天外な世界観を表現している本作。説明すればするほど野暮になるので、とりあえずこの“普通じゃない”作品を観に、劇場に足を運んでほしい!
文/トライワークス