コミック誕生から『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』まで! “親愛なる隣人”の半世紀 Vol.3
本日、世界最速公開を迎えた『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』。誕生から約半世紀、今やメディアを超えたポップ・アイコンとなったスパイダーマンの歴史を一気に振り返る!
00's/サム・ライミ監督による実写3部作が世界中で大旋風!
98年の『ブレイド』、00年の『X-MEN』といった映画化の成功で、ハリウッドがマーベルに注目。権利関係がクリアになったスパイダーマンもついに02年、サム・ライミ監督&トビー・マグワイア主演で映画化が実現する。米国では興収4億ドル超を稼ぎその年の興収トップに。前年の9.11同時多発テロで打ちのめされていた米国がスーパーヒーローを求めていたことも、この大ヒットの要因だろう。実際、9.11後には事件をテーマにしたスパイダーマンのコミックもリリースされ、社会的な話題となった。以降、ライミ監督のシリーズは第3作まで続き、00年代のアクション映画界を牽引していく。日本でも04年1月にユニバーサル・スタジオ・ジャパンにスパイダーマンのアトラクション
がオープン。同年7月に封切られた映画『スパイダーマン2』も第1作の75億円には届かなかったものの興収67億円のヒットとなり、その人気は完全に定着した。
そんななか、マーベルは自社による映画製作に乗り出す。マーベル・スタジオを本格的に立ち上げ、08年に『アイアンマン』を公開。マーベル・シネマティック・ユニバース=MCUが始まった。
実写映画第1作は全米最速で1億ドル超
2000年、 設定をリセットしたコミック『アルティメットスパイダーマン』始まる。
2001年9月11日に米国で同時多発テロが発生。
2002年、 実写映画『スパイダーマン』公開。全米史上初めてオープニング3日間で興収1億ドルを突破。最終的には『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』を抑えて、全米で年間No.1ヒット作に。
2003年、『スパイダーマン新アニメシリーズ』が米国で放送開始。
第2作はアカデミー賞視覚効果賞を獲得!
2004年1月、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにアトラクション「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド」がオープン。登場ヴィランはドック・オク、エレクトロ、ハイドロマンなど。'13年には“4K3D”にリニューアルされた。7月にはスパイダーマンが怪人ドック・オク(アルフレッド・モリーナ)と戦う『スパイダーマン2』が日本公開。第1作は候補にとどまったが、2作目は第77回アカデミー賞視覚効果賞を受賞。実写とCGを融合したVFXが高い評価を得た。9月に日本で山中あきらによるコミック『スパイダーマンJ』が連載スタート。
コミックで大規模なクロスオーバーが実現
2006年、コミックのクロスオーバー・シリーズ『シビル・ウォー』発表。“超人登録法”を巡りヒーローが2派に分裂。アイアン・スパイダースーツやアイアンマンとの関係など、後の実写映画への影響も大。
2007年、 実写映画『スパイダーマン3』公開。
2008年5月に実写映画『アイアンマン』米国で公開。6月に実写映画『インクレディブル・ハルク』米国で公開。
2009年、 バラク・オバマが米国大統領に就任。コミックでスパイダーマンがオバマと“共演“。
【Vol.4に続く】
文/杉山すぴ豊【DVD&動画配信でーた】