“キング・オブ・エンタテインメント”『ライオン・キング』はここがスゴイ!偉業を振り返り

コラム

“キング・オブ・エンタテインメント”『ライオン・キング』はここがスゴイ!偉業を振り返り

"キング・オブ・エンタテインメント"がこの夏いよいよ公開!
"キング・オブ・エンタテインメント"がこの夏いよいよ公開![c] 2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

8月9日(金)より公開となる『ライオン・キング』。誰もがその名を耳にしたことがある、言わずと知れたディズニーの名作アニメーション『ライオン・キング』(94)を、実写もアニメーションも超えた“超実写版”映像として世界最高峰の“キング・オブ・エンタテインメント”へ進化させた本作。アニメーション作品を観たことがない人でも、『ライオン・キング』の人気の高さはよく知られているところ。一体なにがそこまで多くの人を惹きつけるのか、本作が成し遂げた偉業と共に振り返ってみよう。

アニメーション版が公開されたのは、ディズニー・アニメーションの中でも『美女と野獣』(91)、『アラジン』(93)など王道なディズニー作品が人気を博した直後の1994年だ。公開を迎えると瞬く間に世界中で話題となった本作は、全世界興行収入では『アナと雪の女王』(14)、『トイ・ストーリー3』(10)についで史上3番目だが、ディズニー・アニメーション史上No.1の全世界観客動員数を記録し、いまもなお破られていない。近年、IMAXや3D上映など単価の高い上映形態が増えつつあることを踏まえると、動員数No.1を死守していることが、どれだけ驚異的な記録なのか容易に想像ができる。

そして、その要因として特筆すべきは観客の心を躍らせた楽曲の数々だろう。『パイレーツ・オブ・カリビアン』(03)のテーマなども手掛けたハンス・ジマーに加え、歌曲担当したエルトン・ジョンとティム・ライスが手掛けた楽曲は、観客の心を揺さぶり大きな感動を与えた。それらの楽曲が収録されたサウンドトラックは、全世界の売り上げがアニメーション史上No.1となる快挙を達成。その年の映画賞レースでは、第67回アカデミー賞で歌曲賞(「愛を感じて」)、作曲賞をダブル受賞し、ゴールデン・グローブ賞でもミュージカル・コメディ部門最優秀作品賞に加え、最優秀主題歌賞(「愛を感じて」)、最優秀作曲賞の3冠を達成するなど、世界中で大きな話題となった。

さらに、その領域は映画だけにとどまらない。映画公開後、注目を集めたのはミュージカル版の「ライオン・キング」だ。ストーリーや劇中の楽曲等を基にしたこの演目は、瞬く間に世界中へ波及した。日本でも劇団四季にて舞台化され、日本の演劇史上No.1 の観客動員数を記録し、遂には、演劇・映画、コンサートなどを含めた興行作品として、全世界史上最高となる累計62億ドル(約6700億円)を達成した。その記録をいまもなお更新し続けている。

【写真を見る】思わず抱きしめたい!モフモフの"超実写化"シンバ、場面写真をチェック
【写真を見る】思わず抱きしめたい!モフモフの"超実写化"シンバ、場面写真をチェック[c] 2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

そして今夏、「ライオン・キング」はさらなる進化を遂げて蘇る。アニメーションや実写を超える“超実写版”として映像化し、多くの人々を虜にした世界感を、圧巻の映像技術によって生みだした。すでに解禁されている予告編やビジュアルは、動物たちの毛並みのリアルさ、そこにいるかのような存在感が観るものを圧倒する。特に子ども時代のシンバの”モフモフ”な質感には、誰もが「触りたい!」という欲求を感じてしまうはず。

監督を務めるジョン・ファヴローは、「まるで、伝統的で歴史的なランドマークの建造物を復元しているような気分ですよ」と、その緊張感を語る。だが、「私たちはこの作品が一本の映画として、他の映画とは全く違う感覚を持った作品になること、感情的に夢中になれる作品になることを願っています」と、作品への自信ものぞかせた。また、映像技術だけではなく、本作のテーマである「サークル・オブ・ライフ」は、新たに“生きる全ての人々が互いに繋がっており、ひとりひとりが、果たす役割や生きる意味を持っている”という、大切なメッセージも込められた作品になるとも語っている。

映画の世界に入り込むような、未知の映画体験が楽しめそう。この夏、いよいよ公開される『ライオン・キング』に期待大!

文/編集部

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