“ラスボス”小林幸子が『ミュウツーの逆襲』主題歌に感謝!「たくさんの子どもたちが大切に心に灯し続けてきた」

インタビュー

“ラスボス”小林幸子が『ミュウツーの逆襲』主題歌に感謝!「たくさんの子どもたちが大切に心に灯し続けてきた」

ポケモン映画シリーズ第1作『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』(98)が、21年の時を経てスクリーンに帰ってくる!タイトルに「EVOLUTION(進化)」というワードを冠し、3DCGでリメイクされた『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』(7月12日公開)では、大ヒットした主題歌「風といっしょに」も当時と同じく歌手の小林幸子が担当している。第1作と同じく、主人公・サトシたちが訪れる波止場を仕切る女性・ボイジャーの声優も務めた小林に、第一作公開時の思い出や本作の魅力、中川翔子とのデュエット曲としてアレンジされた主題歌への想いを聞いた。

21年ぶりのオファーに「こんなにうれしいことはない」と笑顔を見せる小林幸子
21年ぶりのオファーに「こんなにうれしいことはない」と笑顔を見せる小林幸子

「子どもが喜んでくれるの?なんか楽しそう!」

「第1作『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』と、テレビアニメの主題歌のお話をいただいたのですが、その当時は『ポケモン』という作品も知らなかった」と語る小林。マネージャーをはじめ周囲の大きな盛り上がりに「そんなにすごいの?」と首をかしげたそうだ。「マネージャーには娘さんがいて、彼女がポケモンの大ファンだったんです。『こんなに子どもたちが目をキラキラさせるテレビアニメ番組は、ほかにないですよ!』と言われて、子どもが喜んでくれるの?なんか楽しそう!じゃあ歌うとなり、主題歌の歌唱と声優としての出演を受けることに決めました」

ポケモン映画シリーズ第1作であり、深いテーマ性や感動的な主題歌により伝説となった『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』
ポケモン映画シリーズ第1作であり、深いテーマ性や感動的な主題歌により伝説となった『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』[c]Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku [c]Pokémon[c]2019 ピカチュウプロジェクト

本作でも「風といっしょに」を歌うことについて、小林はどのように感じたのだろうか。「『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』は劇場版の1作目でありながら、興行収入ではポケモン映画歴代最高の作品なわけですよね。それが今回、3DCGで甦ると聞いて、まさに“進化”だなと感じました。主題歌も変わらず担当させていただけて、出演もできる。こんなにうれしいことはない」と笑顔を見せる。

「『風といっしょに』に巡り会えたことに感謝したい」

ここ数年で、『ミュウツーの逆襲』や「風といっしょに」に影響された世代のスタッフとの仕事も増えたという。「テレビ局でADさんなんかに会うと、『小林さん、僕はあの歌で育ってきました』と声を掛けてくれる人がいます。演歌好きなの?と思うんだけど、そうじゃなくて。みんな『風といっしょに』を聞いて育ってきたんだっていうんですよ。30歳前後の大人がね(笑)」

人間のエゴによって作り出されたミュウツーの葛藤や苦悩が描かれる
人間のエゴによって作り出されたミュウツーの葛藤や苦悩が描かれる[c]Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku [c]Pokémon[c]2019 ピカチュウプロジェクト

デュエットする中川もまた、「当時の子どもたち」の一人だ。「しょこたん(中川)も、おじいさまと一緒に『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』を観に行った時の話をしてくれました。映画館の匂いや、上映前の予告編を見ながら感じたワクワク感、『風といっしょに』にどれだけ励まされてきたかということなど、当時の思い出を鮮明に覚えていましたね。しょこたんだけじゃなくて、たくさんの子どもたちが、この歌を大切に心に灯し続けてきたこと、21年が経っても愛されていること。歌の力ってすごいなと感じますし、そんな歌に巡り会えたことに感謝したいです」

ミュウツーを生みだす元になった幻のポケモン、ミュウ
ミュウツーを生みだす元になった幻のポケモン、ミュウ[c]Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku [c]Pokémon[c]2019 ピカチュウプロジェクト

コンサートでも「風といっしょに」は人気の曲だ。この曲が始まると一部の観客はサイリウムを取り出し、涙ながらに聴き入るのだという。「この曲と、『千本桜』(紅白歌合戦でも披露したボーカロイドの人気曲)の時だけはサイリウムが出てくるの(笑)。明らかに演歌ファンじゃなさそうな人がコンサートに来てくれることも増えました」

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