佐藤浩市&渡辺謙らが見せる“覚悟”…『Fukushima 50』撮影現場の様子が明らかに

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佐藤浩市&渡辺謙らが見せる“覚悟”…『Fukushima 50』撮影現場の様子が明らかに

2011年3月11日の東日本大震災によって起きた福島第一原発事故の関係者90人以上への取材をもとに綴られた、門田隆将のノンフィクション作品「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」を『沈まぬ太陽』(09)の若松節朗監督が映画化した『Fukushima 50』(2020年3月公開)。このたび本作から、メイキングと本編カットを合わせた特別映像が解禁された。

『64 ロクヨン 前編』(16)で第40回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した佐藤浩市が主演を務め、渡辺謙、吉岡秀隆、安田成美ら実力派俳優が集結した本作は、日本観測史上最大の地震となった東日本大震災時の福島第一原発事故の裏にあったドラマを描きだす。死を覚悟して原発事故の現場に残り続け、世界のメディアから“Fukushima 50”と呼ばれた地元福島出身の作業員たちの姿から、あの時現場でなにが起きていたのか、知られざる“真実”が明らかにされていく。

このたび解禁された特別映像は、類稀なる緊迫感にあふれた本作を作りだすために、本気で向き合うスタッフ、キャスト陣の姿が圧倒的な熱量で映しだされていく。福島第一原発所長の吉田昌郎役を演じる渡辺が「単純に映画を創るという以上の、いい意味での緊張感があります」と語るように、わずか30秒という短さでありながらも、このテーマに向き合う静かな覚悟が伝わる映像に仕上がっている。

さらに原子炉から最も近い中央制御室を指揮する1・2号機当直長の伊崎利夫役を演じる佐藤は「忘れなければ生きていけないことと、絶対に忘れてはいけないこと。そのふたつが生きていく上で大変大事なことだと思っています」と本作に込めた強い想いを明らかにした。

息を呑むような臨場感で描きだされる大震災の真実と、壮大なスケールで描かれる骨太な人間ドラマはもちろんのこと、日本に生きるすべての人々へ向け、どのようなメッセージを投げかけてくれるのか。大いに注目しながら、公開の瞬間を待ちたい。

文/久保田 和馬

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