アンジーと“ディズニー最恐ヴィラン”の共通点とは?女優人生を変えた“出会い”を告白
ディズニー・アニメーションの名作『眠れる森の美女』(59)に登場したヴィランを主人公に、“禁断の呪い”が生んだ究極の愛を描いた『マレフィセント』(14)の待望の続編『マレフィセント2』が10月18日(金)より日米同時公開。このたび前作に引きつづきマレフィセント役を演じ、みずから製作総指揮も務めたアンジェリーナ・ジョリーのコメントが届いた。
「マレフィセントは自分自身と共通するところがたくさんあるキャラクター。いつもマレフィセントでいたいと思っていたし、また演じられることができて嬉しい」と語るアンジェリーナ。その共通点のひとつが、子どもとの出会いで人生が変わっていったということ。前作でマレフィセントはオーロラ姫と出会い、彼女を娘のように愛することで“最恐ヴィラン”から変化を遂げていく。アンジェリーナ自身も長男マドックスくんと出会い、彼を養子に迎えて母親になったことで人生観が一変したのだという。
「子どもを持った瞬間から人生はもはや自分のものではなく、100%子どもに捧げることになると思う。母親になったことは人生でいちばんの変化だった」と振り返るアンジェリーナ。アカデミー賞俳優ジョン・ボイドと女優ミシェリー・ベルトランの間に生まれた彼女は、生後まもなく両親が離婚。幼少期には養子のことでいじめに遭い、90年代前半に女優として活動をはじめたばかりの頃にはうつ病を患い、自傷行為を繰り返しすなど、母親になる前は暗い過去を背負いつづけてきた。
しかし『17歳のカルテ』(99)でアカデミー賞助演女優賞を受賞し、一躍飛躍を遂げた彼女は『トゥームレイダー』(01)の撮影で訪れたカンボジアで大きな転機を迎えることに。内戦の名残が色濃く残るカンボジアの地で、地雷に怯えながら暮らす子どもたちや、家や親がなく苦しむ子どもたちの姿を目の当たりにしたアンジェリーナ。「世界にこんなにも苦しい生活の子どもたちがいるなんて知らなかった。いまも家が必要な子どもがたくさんいるし、とにかく手助けがしたい」と考え、母になる決意を固めたという。
それをきっかけに『シャークテイル』(04)や「カンフー・パンダ」シリーズなど子ども向けのアニメ作品や、『すべては愛のために』(03)や『マイティ・ハート/愛と絆』(07)などの“愛”や“平和”をテーマにした作品に積極的に出演するようになったアンジェリーナ。2008年には失踪した息子を想い続ける母を演じた『チェンジリング』(08)でアカデミー賞主演女優賞にノミネート。母になったことで、彼女の女優人生もさらに充実したものになったようだ。
本作では、真実の愛を見つけ穏やかに暮らしていたマレフィセントとオーロラ姫に新たな試練が立ちはだかる。フィリップ王子の母イングリス王妃が仕掛けた“罠”によって、引き裂かせてしまうマレフィセントとオーロラ姫の絆。はたしてマレフィセントは究極の愛でオーロラ姫を救うことができるのか…。感動必至の結末を、是非とも劇場で目撃してほしい。
文/久保田 和馬