【今週の☆☆☆】超ド級インド映画『ロボット』の続編や“園子温ワールド”全開の『愛なき森で叫べ』など週末観るならこの3本!

コラム

【今週の☆☆☆】超ド級インド映画『ロボット』の続編や“園子温ワールド”全開の『愛なき森で叫べ』など週末観るならこの3本!

Movie Walkerスタッフが、週末に観てほしい映像作品3本を(独断と偏見で)紹介する連載企画。今回は、10月25日から今週末の公開作品を中心にピックアップ。ロボットが大暴れするSFインド映画や、ロシアで大ヒットした戦車アクション、鬼才監督・園子温の凶暴性が光る最新作など、バラエティあふれる作品ばかり!

週末に観てほしい映像作品3本を、MovieWalkerに携わる映画ライター陣が(独断と偏見で)紹介します!
週末に観てほしい映像作品3本を、MovieWalkerに携わる映画ライター陣が(独断と偏見で)紹介します!

スマホが人を襲撃!?合体して鳥や巨大ロボットに変身!!インド発のぶっ飛びエンタメ作『ロボット2.0』(10月25日公開)

あなたのスマホも宙に浮く!?ロボットVSスマホのバトルから目が離せない!(『ロボット2.0』)
あなたのスマホも宙に浮く!?ロボットVSスマホのバトルから目が離せない!(『ロボット2.0』)[c]2018 Lyca Productions. All rights reserved.

AI搭載の最新人型ロボット“チッティ”が暴走して、インドを大混乱に陥れた大ヒット作に8年ぶり(日本公開基準では7年ぶり)の続編が登場。今回はスマホが反乱を起こし、人間の手を離れて集合、怪鳥の姿となってインドを大混乱に陥れる!そして「怪鳥スマホバードを倒せるのはあの“チッティ”しかいない!」と封印されていた“チッティ”に再び電源が入れられるのだ。果たして勝者はスマホか、人類か、ロボットか?インド映画らしいハチャメチャな展開と、盛りだくさんなサービス精神の過剰さに笑ってしまうが、実際に観た人は予想外にシリアスで切実なテーマ性に驚くはず。この振れ幅の大きさこそがインド映画の醍醐味であり、大ヒットした前作のプレッシャーを吹き飛ばした作り手の覚悟にも拍手したくなる快作。(映画ライター・村山章)

本物の戦車とVFX技術が融合!ロシア映画のポテンシャルが光る良作『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』(10月25日公開)

戦車1両でナチスに反撃!4人の捕虜が立ち上がる『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』
戦車1両でナチスに反撃!4人の捕虜が立ち上がる『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』[c] Mars Media Entertainment, Amedia, Russia One, Trite Studio 2018

ロシアで大ヒットを記録した戦車アクション映画が進撃を開始!第二次世界大戦でナチス・ドイツの捕虜となったソ連の戦車兵。ドイツ軍の戦車兵を教育するために、戦場で奪ってきたソ連軍の戦車・T-34に乗ることを命じられる。しかし、ソ連の戦車兵たちは、その戦車を使って収容所からの脱走を試みるのだった。

現存するT-34戦車の実車を使った外観や戦車内の映像は、その存在感も含めて本物の迫力。さらに『バーフバリ 王の凱旋』(17)のVFXチームによる映像効果とハイクオリティなCGによって、戦車砲の破壊力や衝撃を着弾や破壊の様子を見せる映像やスピーディーな戦車同士のバトルシーンが描き出され、これまで観たことがないような戦車アクションを見せつけてくれる。ドラマ面もハリウッド映画を彷彿させる時代背景の再現に加え、戦車兵同士の友情、ナチスの戦車兵とのライバル関係、さらには女性捕虜との恋愛要素までも盛り込んでおり、エンターテインメント性も高い仕上がりとなっている。今後、ロシア映画はさらに侮れない存在となることを確信させてくれる1本だ。(映画ライター・石井誠)

園子温のセルフオマージュ&凶暴性が炸裂!『愛なき森で叫べ』(Netflix配信中)

【写真を見る】詐欺、洗脳、支配…タブーに挑んできた園子温の真骨頂!(『愛なき森で叫べ』)
【写真を見る】詐欺、洗脳、支配…タブーに挑んできた園子温の真骨頂!(『愛なき森で叫べ』)Netflixオリジナル映画『愛なき森で叫べ』は独占配信中

鬼才・園子温が、コンプライアンスが強固ではないNetflixで自らの完全オリジナルストーリー(脚本、編集も監督が兼任)を暴走させる最新ムービー『愛なき森で叫べ』。1995年、高校時代の悲しい事件のせいで引きこもりになった25歳のバージン・美津子(鎌滝えり)に詐欺師の村田(椎名桔平)が近づき、そこに自主映画を制作しているシン(満島真之介)やジェイ(YOUNG DAIS)の運命が絡み合う本作は、園子温の頭の中の物をすべて手加減なしで吐き出したような集大成的な作品だ。

園監督自身を投影したようなシンは『HAZARD』(02)でオダギリジョーが演じた主人公と同じ名前だし、村田も『冷たい熱帯魚』(10)で、でんでんが演じた猟奇殺人犯の名前と一緒。さらに『自殺サークル』(01)や『Strange Circus 奇妙なサーカス』(05)、『地獄でなぜ悪い』(13)などを想起させるエピソードも満載。撮影中に台本がどんどん変わり、生き物のように進化していったこの映画は、笑いと狂気が交錯し、誰も予想できない驚愕と戦慄のクライマックスへと突き進む(予定調和の芝居を回避するために、キャストには結末が違う台本を渡したという)。通常の日本映画や地上波のドラマでは描けないところまで踏み込んだ狂乱と悦楽の純度120パーセントの完全園子温ワールドだから、園監督の映画のファンは大満足間違いなし!ただし、グロいものが苦手な人は観るのをやめた方がいいかも。(映画ライター・イソガイマサト)



週末に映画を観たいけれど、どの作品を選べばいいかわからない…という人は、ぜひこのレビューを参考にお気に入りの1本を見つけてみて!

構成/トライワークス

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