山崎まさよしが共演者にサプライズ!北村匠海「いいお兄ちゃんを持ったと思います」
日本ミステリー界を代表する作家、横山秀夫の“映像化不可能”と言われた同名小説を、『起終点駅 ターミナル』(15)や『花戦さ』(17)で知られる篠原哲雄監督が映画化した『影踏み』(11月15日公開)。本作の先行プレミアイベントが31日、テアトル新宿で開催。14年ぶりに映画主演を務めた山崎まさよしを筆頭に、尾野真千子、北村匠海、滝藤賢一、中村ゆり、鶴見辰吾、大竹しのぶ、篠原監督が舞台挨拶に登壇した。
本作は無実の罪で逮捕されてしまったプロの窃盗犯の男が、事件の謎を自ら解き明かしていく姿を描くクライムサスペンス。深夜の住宅に忍び込み現金を持ち去る“ノビ師”として生きてきた真壁修一。ある時彼は、忍び込んだ家で偶然にも夫を殺そうとする女性の姿を目撃し、彼女を止めた直後に幼なじみの刑事によって逮捕されてしまう。そして2年の刑期を終えて出所した真壁は、弟の啓二とともに気がかりだった疑問について調べ始めることに…。
『月とキャベツ』(96)以来23年ぶりに長編映画でタッグを組んだ山崎と篠原監督。「当時と同じ劇場で公開されるのは奇跡的なこと。僕と山崎くんにも23年分の変化がある」と感慨深げに語る篠原監督は「以前はミュージシャン役だったので等身大の山ちゃん(山崎)だったけど、今回は反社会的な存在として登場しているので、普段とは違う魅力が見られます。ダークサイドを楽しんでいただけたらと思います」と、これから作品を観る観客に呼びかけた。
一方で久々の映画主演となった山崎は「本当に大役で、共演者の皆さんもすごい人たちばかり。できるだけ失礼のないようにと心掛けていました」と撮影を振り返ると、『月とキャベツ』でも共演した鶴見との再共演について「久しぶりに会えてすごく感動しながら現場にいました」とにこやかに語る。それには鶴見も「変わっていないなってところもあるし、ミュージシャンとして自身の道を歩んできた貫禄もある。長いこと俳優をしているとこういう素敵な瞬間があるんだなとかみしめていました」と喜びをあらわにした。
舞台挨拶の終盤には11月2日に誕生日を迎える滝藤、3日が誕生日の北村、そして4日が誕生日の尾野に、山崎からサプライズで11月の誕生花であるガーベラの花束が贈られる一幕も。ひとりひとりに「おめでとう」と言いながら花束を渡す山崎に、尾野は「サプライズ大好きです」と満面の笑顔。また劇中で弟役を演じた北村は「本当にびっくりです」と語り、イベント直前のロケバスの中で山崎から「ギターをあげるよ」と言われたことを明かし「いいお兄ちゃんを持ったと思います」とうれしそうな表情を浮かべていた。
取材・文/久保田 和馬