爽やかイメージは封印!?長髪を撫でつけた佐藤健の、鋭い視線が色っぽい!
NHK連続テレビ小説「半分、青い。」や「義母と娘のブルース」などのドラマだけでなく、テレビCMでも爽やかなイメージが浸透している佐藤健。そんな彼が主演を務める『ひとよ』(公開中)では一転、無精髭でヤンキーファッションを身にまとい、険しい表情を見せている!
『ひとよ』は、劇作家・桑原裕子率いる劇団KAKUTAの同名舞台をもとに、『孤狼の血』(18)の白石和彌がメガホンをとったヒューマンドラマ。暴力が絶えない父から家族を守るため、母が父を殺めるという衝撃的な事件が発生する。母が警察に出頭したことで残された三兄妹たちは、15年を経てようやく母と再会。しかし兄妹の反応は三者三様で、絆を修復しようともがく彼らの再生物語だ。
佐藤が演じるのは、三兄妹の中で唯一上京し、フリーライターとして働いている次男・雄二。無精髭を生やし無造作に伸ばした髪を撫でつけたルックスや、目を細めて周囲をにらみつけるガラの悪さで近寄りがたいオーラを放つ。そんな雄二を佐藤がシャープな目つきで体現しているが、そのミステリアスな様相からどことなく色気も漂っている。
また母のこはる(田中裕子)と対峙して「子どもたちの人生がメチャクチャになっている時に、なにしに帰ってきたんですか?」と詰め寄ったり、やるせない思いを兄妹にぶつけて大喧嘩に発展したりと、家族と向き合っていくうちにフラストレーションが爆発!複雑な思いを抱えて悶絶するさまはなんとも凄まじい。
好青年イメージの殻を大胆に破り、容赦なく感情をぶつける迫真の演技で新境地を見せつけた佐藤健。兄、妹、母を演じた鈴木亮平、松岡茉優、田中裕子らとの演技合戦も見ものなので、彼の雄姿を中心にスクリーンで目に焼きつけてほしい。
文/トライワークス
作品情報へ