最強タッグが実現!最新作『映画ドラえもん のび太の新恐竜』の主題歌はMr.Children

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最強タッグが実現!最新作『映画ドラえもん のび太の新恐竜』の主題歌はMr.Children


<桜井和寿(Mr.Children)コメント>

ハッキリと覚えている。

小学4年生の時、両親が僕にドラえもんを買ってきてくれた。

家に帰り、自分の部屋のベットに寝転ぶと、頭上にある小さな棚に1巻から5巻がきれいに並んで置かれていた。

そしてそれを僕は複雑な思いで受け取った。

なぜなら、当時僕は勉強を全くしない子供だった。宿題なんかした事がない。漢字も書けなければ、読書もした事がなかった。当然、通知表に刻まれる数字は体育以外は1と2で埋まった。

それを見兼ねた両親はきっと「しっかり勉強しなさい」そう言いたかっただろう。

でも、そう言ったところで、素直に勉強するはずがない事をわかっていて、「宿題しなさい」でも、「読書しなさい」でもなく、「まずはここから始めましょうね。はい、ドラえもん」そんな気持ちで買ってきたのだろう。

そして、その複雑な親の心情を子供ながらにキャッチした僕は、逃げ場をなくした気持ちになって、しばらく読みも開きもせず、並んだ背表紙の1から5の数字を眺めていた。

警戒心の強い猫にオモチャを与えた時のそれのように、僕は3日後くらいにドラえもんを恐る恐る開き、その後、我を忘れ夢中で読みふけった。

僕にとってはじめての読書。はじめて好きになった本。はじめて感動で泣いた本。

それ以来、背表紙の数字は増えていき、棚に入りきらないくらいのドラえもんが並んだ。中2の夏に音楽と出会うまで。

本当はその後も、僕の人格形成に関わるドラえもんとのエピソードがあるのですが、長くなるのでこの辺でやめておきます。

ドラえもん50周年、そして僕も50歳となる年に、運命の再会ができた事に心から感謝です。

のび太にとってのドラえもんのように、「ドラえもんという存在が、ストーリーが、プロジェクトそのもの」が、弱く情けない自分に寄り添ってくれているのだと、改めて噛み締めながら、音楽でドラえもんに携わらせてもらいました。

絶対観てくださいね。

聴いてくださいね。

文/富塚 沙羅

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