まえだまえだ・旺志郎「是枝監督の映画に出させてもらったことが奇跡」と映画出演に喜びのコメント
家族の絆を取り戻すためふたりの少年が奇跡を起こす『奇跡』(6月4日九州先行公開、6月11日全国公開)の公開を前に、485系の解体イベントが4月17日、九州鉄道記念館で行われ、出演者の前田航基、前田旺志郎と、主題歌を担当した岸田繁(くるり)、是枝裕和監督が登壇した。
撮影を振り返り、旺志郎は「監督はとても優しくて、思い出がたくさんです。休憩時間もずっと楽しかった」と、仕事ながらも撮影を満喫していたようだ。本作の製作期間を振り返り、是枝監督は「九州新幹線をテーマにした映画の話をいただいた時、子供の話にしようと思った。最初は男の子と女の子が出会う話にするつもりだったけど、この兄弟(まえだまえだ)に会って、(ふたりが)あまりに魅力的で、脚本を変えて兄弟の話にしちゃった」とすっかり、まえだまえだの魅力に取り付かれたようだ。自身のこれまでの作品と今作を比較し、「僕の映画は暗い方が多いけど、今回は前向きな話になったと思う」と、太鼓判を押した。本作のタイトルにちなみ、旺志郎は「是枝監督というすごい監督の映画に出させてもらったことが奇跡です」と、純粋な心をのぞかせるコメントをし、是枝監督に感謝した。
電車も映画も同車両も大好きだという、くるりの岸田は本作を「電車の描かれ方として、485系がそんなに出てこなかったけど、817系や新幹線が出てきて、描かれ方も乗客の目線で、過剰な演出がなくて良かった」と絶賛。主題歌の制作を振り返り、「音楽は何回も映像を見ながら作りました。主題歌は鹿児島にいた時に作っていたのが“奇跡”の原型で、映画の鹿児島や九州の映像を見た時に、『これだ』って思ったんです」と誕生秘話を明かした。
485系車両レッドエキスプレスをバックに行われたこの日のイベントは、同車両部品がプレゼントされるとあり、厳選なる抽選で選ばれた50人の電車マニアたちも集結。余った部品をもらえるかもしれない、航基と岸田は自分のほしい部品がなくならないかを終始気にしていた。結果、航基の目当てのエンブレムは2つともなくなったということを知り、落胆した姿を見せたが、航基は「こんなに、電車も好きで映画の前売券も買ってくれた人がいて嬉しいです。電車は今までも好きだったけど、今日は細かいところも見られて嬉しいです」と、嬉しいことだらけのこの日に満面の笑みを見せた。【Movie Walker】