『パイレーツ4』でジョニー・デップと共演した松崎悠希が「終わった瞬間ハグしてもらえて幸せ」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『パイレーツ4』でジョニー・デップと共演した松崎悠希が「終わった瞬間ハグしてもらえて幸せ」

インタビュー

『パイレーツ4』でジョニー・デップと共演した松崎悠希が「終わった瞬間ハグしてもらえて幸せ」

ジョニー・デップ主演の大ヒット映画シリーズ第4弾『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』(5月20日より全世界同時公開)で、ジョニーと共演した日本人俳優の松崎悠希を直撃! 世界中で熱い視線を浴びている本作に出演した彼は、本当に夢のようだったようで「まだ、現実感がない」と話す。そんな彼に、ジョニーやヒロインのペネロペ・クルスとの撮影秘話や裏話を語ってもらった。

4年ぶりの新作はシリーズ初の3D映画となり、監督は前3作のゴア・ヴァービンスキーから、『シカゴ』(02)のロブ・マーシャルにバトンタッチされた。パート4では、キャプテン・ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)が、永遠の生命をもたらすという伝説の“生命の泉”を探す旅に出る。その禁断の宝を求めて、史上最恐の海賊“黒ひげ”(イアン・マクシェーン)や、今や英国海軍に寝返った元海賊で、ジャックの宿敵バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)、かつて愛した女海賊アンジェリカ(ペネロペ・クルス)らも動き出す。

松崎が演じたのは、ジャックらと共に航海に出る海賊ガーヘン役で、「口数が少なく、粗野で、酒好きで、腕っ節が強い暴れん坊だけど、黒ひげには敵わないヤツです」とのこと。役作りに対しても入念に行った。「海賊とは何なのかを勉強するために、50本くらいのテレビ番組や映画を見て、イメージを固めていきました。自分の中では、宝島のジョン・シルバー船長をモチーフに、そこから肉付けしていった感じです」。

ジョニー・デップの印象は、すこぶる良かったという。「お会いする前はすごく緊張していたけど、実際に会ってみたら、地に足がついた、おおらかで包容力のある方だったから、すぐに打ち解けて仲良くなれました。ものすごくフレンドリーで気取った感じが全くないんです」。

とはいえ、相手は世界一の人気スター。共演シーンでは、ついジョニーに見とれてしまったとか。「自分が役を演じていることをすっかり忘れてしまって『目の前にジャック・スパロウがいるなんてすごいなあ』と。まるで映画の中にいるみたいって思ったんですが、『あ、映画の中にいるんだ』と我に返って。本番のカメラが回ってる時だったので、やばかったです(笑)」。

岩場での共演シーンでは、ジョニーがふらついて川に落ちそうになった時、手を差し伸べたこともあったという。「岩場の縁に腰掛けていたジョニーさんが立ち上がった時、ぐらっとしてもう少しで川にドボンと落ちそうになったんです。その瞬間、危ない!って思って手を伸ばしたんですが、ぎりぎり落ちなくて。でも、皆さんが息を飲みましたね。で、僕がジョニーさんに向かって手を前に出したので、ジョニーさんは咄嗟に空手ポーズで(応戦するみたいに)『うん? やるか?』とふざけられて。みんな爆笑でした。でもその後、ジョニーさんが僕のところに来て『さっきはありがとね』と言ってくれて。彼は本当に格好良いんですよ」。

アンジェリカ役のペネロペ・クルスについては、「常に笑顔で、彼女がいると明るくなるムードメーカーみたいな方でした」と語る。「ふたりとも英語が母国語じゃないから『英語って難しいね』って話をしました。ペネロペさんは外国人スターとして第一線で活躍されている先輩みたいな方。僕もペネロペさんみたいになれるように頑張りたいです」。

また、幸運なことに、ジョニー・デップのクランクアップ日の撮影は、松崎との共演シーンだった。「ラッキーでしたよ」と笑顔でその日を振り返ってくれた。「終わった瞬間、監督が『皆さん、ジョニー・デップさんのシーンは全て終わりです』と言ったら、ジョニーさんが『ありがとう』って皆さんに言われて。その後、監督が『あ、今のシーン、ユウキもラストでした』って(笑)。嬉しかったのはジョニーさんとお疲れ様って感じでハグできたこと。その瞬間、ハグできたのは僕だけだったんです」。うーん、確かにラッキーすぎる!

最後に彼は「自分はまだまだ未熟な俳優だと思っているので、もっともっと英語も演技も勉強し、精進していって、いつかジョニー・デップさんみたいな素晴らしい俳優になりたいなと思います」と、力強く語ってくれた。映画はまだ完成していないので彼の出演シーンがまだ見られないのは残念だ(実は彼自身もまだ見られていない)。映画公開時には、頼もしい風貌の海賊ガーヘンの勇姿を是非ともスクリーンで確かめてもらいたい。【取材・文/ 山崎伸子】

【松崎悠希プロフィール】
1981年9月24日生まれの29歳。宮崎県出身。児童劇団を経て高校卒業後、単身ニューヨークに渡り、ストリート・パフォーマンスを行うなどして俳優としてのキャリアをスタートさせる。その後、ハリウッドに移り、『ラストサムライ』(03)、『硫黄島からの手紙』(06)、『ピンクパンサー2』(09)、『幸せの始まりは』(10)などに出演。現在、ハリウッドで活躍中

関連作品

関連記事