怪獣王決定戦『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』リピート鑑賞のススメ

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怪獣王決定戦『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』リピート鑑賞のススメ

ゴジラ、キングギドラ、モスラ、ラドンによる怪獣王決定戦が勃発!
ゴジラ、キングギドラ、モスラ、ラドンによる怪獣王決定戦が勃発![c]2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のBD&DVDが発売中。本作はワーナーとレジェンダリー・ピクチャーズが共同制作する“モンスターバース”第3弾にして、ギャレス・エドワーズ監督によるハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』(14)の続編だ。ゴジラやキングギドラ、モスラ、ラドンなどお馴染みの東宝怪獣が激突する展開は、さながら『怪獣大戦争』。生粋の『ゴジラ』マニアであるマイケル・ドハティ監督が、東宝特撮モノやモンスター映画、SF映画のオマージュをふんだんに盛り込みながら、『ゴジラ』愛あふれる作品に仕上げたリピート鑑賞必至の逸品。監督の『ゴジラ』愛をとことん堪能しよう。

4大怪獣登場シーンの音楽は東宝版から

【写真を見る】「ゴジラのテーマ」に大興奮!
【写真を見る】「ゴジラのテーマ」に大興奮![c]2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

ゴジラ登場の際、2014年版では使われなかった伊福部昭の「ゴジラのテーマ」が流れて興奮度MAX。さらにキングギドラやラドンも東宝版のテーマをアレンジして使用。モスラ登場時には「モスラの歌」が流れる心憎い演出。

オキシジェン・デストロイヤーの登場

メキシコ沖で死闘を繰り広げるゴジラとキングギドラに向けて米軍が使用する、半径3kmの生物を死滅させるという新兵器の名前が、オキシジェン・デストロイヤー。1954年の第1作でゴジラを倒した兵器で、デザインもほぼ同じ。

咆哮はより東宝版に近く

2014年版ゴジラとの違いに注目
2014年版ゴジラとの違いに注目[c]2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

2014年版のゴジラの咆哮はギャレス・エドワーズ監督の意向で独自のものとなったが、今回はドハティ監督のこだわりでより東宝版に近いものに。また背ビレも鋭角的なものから、東宝版ゴジラに近いデザインに変更された。

芹沢猪四郎の名前の由来は

秘密機関「モナーク」の科学者・芹沢猪四郎
秘密機関「モナーク」の科学者・芹沢猪四郎[c]2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

2014年版に続いての登場となった渡辺謙が演じる芹沢猪四郎の名は、第1作でゴジラを倒した芹沢大助と監督の本多猪四郎から。また博士の父の名は英二。こちらも第1作の特殊技術を手掛けた圓(円)谷英二から名付けられた。

もしかしてスーパーXを意識?

海底洞窟で芹沢博士が乗る小型潜水艇の前方部分は『ゴジラ』(84)に登場したメカ兵器スーパーXにそっくり。また国際研究機関モナークの軍事部門Gチームのモニターには、東宝特撮でお馴染みの超兵器「MESER」の文字が。

海底神殿にアンギラスの骨

ゴジラの住みかと思われる海底神殿には、太古に描かれたゴジラたちの絵や像が残されていた。その中の1枚にはカタカナで「ゴジラ」の文字が。3度目の閃光で左下に暴竜アンギラスの骨らしき物体も見える。

2人のチェン博士は小美人

チャン・ツィイーがアイリーン・チェン博士&リン・チェン博士を演じた
チャン・ツィイーがアイリーン・チェン博士&リン・チェン博士を演じた[c]2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

モスラを愛するアイリーン・チェン博士とリン博士は『モスラ』(61)の小美人を思わせる双子(ツィイーの2役)で、母親も祖母も双子!しかも祖母の写真は『モスラ』の舞台であるインファント島で撮影されている。

これってバーニングゴジラ?

核エネルギーを得て放射線量が上がったゴジラは、熱核反応を起こしてしまう。全身が赤く発光を始めたその姿は、まるで『ゴジラVSデストロイア』(95)でメルトダウン寸前の危機的状況に陥ったバーニングゴジラだ!

名前だけ語られた怪獣たち

メインの4体とコング以外で姿を見せたのは、ムートー(3体目)、マンモス風のベヒモス、クモ型のスキュラ、山のようなメトシェラだけ。他は名前だけが語られ、その中には日本にヤマタノオロチが出現したという情報もあった。

『ガメラ』シリーズから継承?ゴジラが地球の守護神に!

“地球の守護神”ゴジラ
“地球の守護神”ゴジラ[c]2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

ゴジラが“地球の守護神”と呼ばれる設定は平成『ガメラ』3部作を彷彿。家族を殺され、ゴジラを恨む主人公は『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』(99)。斬られたキングギドラの首が再生するのはギャオスの足再生オマージュか。

あまりに『ストレンジャー・シングス~』的な

15歳のミリー・ボビー・ブラウンは本作で映画デビュー
15歳のミリー・ボビー・ブラウンは本作で映画デビュー[c]2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

モナーク幹部の娘マディソンを演じるミリー・ボビー・ブラウンといえば、『ストレンジャー・シングス~』(16~)に登場する超能力少女イレブンが当たり役。イレブンが周囲からたびたび言われる「お前は怪物だ」を、今回は彼女が親に言う真逆の展開。確実に狙ってる…!

キングギドラがいた基地は『遊星からの物体X』から

怪獣を封印している南極基地の番号は、その怪獣の初登場作の製作年と符合している。唯一違うのがキングギドラ。“氷に閉じ込められた宇宙生物”つながりで、『遊星からの物体X』(82)の第31基地の次の第32基地で管理されている。

『キングコング~』のブルックス博士が登場

モスラのまゆをリン博士と監視しているブルックス博士(ジョー・モートン)と『キングコング:髑髏島の巨神』(17)の探検隊に参加したブルックス博士(コリー・ホーキンス)は同一人物。“モンスターバース”の作品間をつないでいる。

文/竹之内円【DVD&動画配信でーた】

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
12/18(水)発売・レンタル
DVD 3800円(2枚組) ※レンタルあり/Blu-ray 4800円(2枚組) ※レンタルあり/UHD 1万5000円(完全数量限定生産)
●デジタル配信あり
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