妻は14人!『パイレーツ4』に登場する実在の海賊“黒ひげ”の豪傑ぶりとは?
大ヒット映画シリーズ第4弾『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命(いのち)の泉』(5月20日公開)で、ジョニー・デップ扮するジャック・スパロウを追い詰める強敵が、伝説の海賊・黒ひげだ。英国人俳優イアン・マクシェーンが扮する黒ひげは、鋭い眼光と、威風堂々とした佇まいから、ただならぬ悪役!というオーラを漂わせている。実はこの黒ひげ、実在の海賊を基にしたキャラクターなのだ。
18世紀初頭に実在した、黒ひげことエドワード・ティーチ(サッチという説もあり)という海賊は、チャールズ・ジョンソン著の「イギリス海族史」によると、イギリスのブリストル生まれで、1716年に海賊デビューし、“アン女王の復讐号”でアメリカ東海岸とカリブ海で暴れ回った豪傑だったらしい。敵にも部下にも容赦ない凶行ぶりで恐れられた黒ひげは、14人の妻を持ち、ラム酒と火薬をミックスして飲んでいたとか。生涯に50隻以上の船を捕らえたという武勇伝も残っている。また、1718年にイギリスの軍艦に急襲され、25ヶ所もの傷を負って絶命したという壮絶な最後も黒ひげらしい。
ちなみにこの黒ひげは、漫画「ONE PIECE」に登場するエドワード・ニューゲート(白ひげ)、マーシャル・D・ティーチ(黒ひげ)、サッチの3人の名前の由来でもあるし、タカラトミーのベストセラー玩具「黒ひげ危機一発」などでもおなじみだ。確かに、これだけ強烈なキャラクターだから、後世でも語り草となったのはうなずける。
さて、『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』でジャック・スパロウは、強敵・黒ひげにどう立ち向かっていくのか? そして、黒ひげはスパロウがかつて愛したアンジェリカ(ペネロペ・クルス)の父親とされているが、親子の関係性はどうなるのか? 全ての謎が解き明かされる本作の公開が今から待ち遠しい。【文/山崎伸子】