離婚に裏切り、性犯罪…2019年を騒がせたセレブ・スキャンダルを振り返り!
社会問題として大きく取り上げられたスキャンダルは、アメリカの名門大学で行われていた裏口入学事件だ。イエール大をはじめとする有名大学でも不正入学が横行していたことや、子女を不正入学させた容疑者に有名女優がいたことなどが、世間に大きな衝撃を与えた。贈賄のかどで起訴されたのは、人気ドラマ「フルハウス」のレベッカ役で知られるロリ・ロックリン、そして「デスパレートな妻たち」のリネット役女優のフェリシティ・ハフマンだ。ロックリン夫妻は娘2人の推薦入学枠を不正に確保しただけでなく、詐欺罪と資金洗浄でも追訴されており、最長50年の実刑が下される可能性もあるという。
長年にわたる性犯罪で世間を震え上がらせたのは、多くのヒット曲を持つR&B歌手、R.ケリーだ。10数年に及ぶR.ケリーの性犯罪歴はすでに世間に知られていたが、米TV局「ライフタイム」がR.ケリーのドキュメンタリー番組を昨年1月に放送したことで、今まで日の目を浴びてこなかった被害者たちの訴えに大きな注目が集まった。もっともショッキングだったのは、R.ケリーが未成年の少女たちを自宅に住まわせ、カルト教団の教祖のような支配を行っていた点で、被害者のなかには13歳の少女もいたという。このドキュメンタリーをきっかけに検察が動き、未成年の性的虐待行為や児童ポルノ所持などの18件の容疑でR.ケリーを逮捕。7月に収監され、現在も獄中に繋がれている。
少女たちを毒牙にかけて世界中の怒りを買ったのは、R.ケリーだけではない。著名人たちに少女買春をあっせんしてきたアメリカの大富豪、ジェフリー・エプスタインの逮捕と自殺は、昨年最大のスキャンダルとなった。エプスタインの交友関係にはトランプ大統領やビル・クリントンを筆頭に、各国の首相や王族、ロックフェラー家やロスチャイルド家などの財閥関係者、芸能人や大富豪が名を連ねており、彼らの一部は少女買春の顧客だったとの疑いを持たれている。英王室のアンドルー王子も、エプスタインによる未成年売春を利用したと告発され、身の潔白を証明することができないまま公務を引退する結果となった。
エプスタインは昨年8月、獄中で自ら命を絶った。しかしながら、厳しい監視下でどうして自殺を図れたのかという疑問や、首つり自殺としては不自然な骨折などから、口封じのための暗殺説もささやかれている。エプスタインを介して著名人たちが犯した性犯罪の実態も、首謀者の死とともに闇に葬り去られてしまうのだろうか?
UK在住/シャオ