『劇場版ウルトラマンタイガ』完成披露は無観客での会見に。七瀬公「ウルトラマンとして当然のこと」
“令和最初のウルトラマン”として昨年7月から12月にかけて放送された「ウルトラマンタイガ」の初の劇場版となる『劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』(3月6日公開)の会見が27日に新宿ピカデリーにて開催され、井上裕貴と諒太郎、吉永アユリ、七瀬公、そしてメガホンをとる市野龍一監督らが登壇した。
昨年12月に行われた「TSUBURAYA CONVENTION 2019」で製作が発表された本作は、「ウルトラマンギンガ」から始まる“ニュージェネレーションヒーローズ”の8人のウルトラマン全員が集結することでも大きな話題を集めている。タイガ、タイタス、フーマと3人のウルトラマンに変身する能力を持つ民間警備組織E.G.I.S.の工藤ヒロユキは、数々の戦いを通してウルトラマンたちとの絆を深めていた。そんな折、何者かにねらわれてしまったヒロユキを救うために新世代のウルトラマンたちと、タイガの父・ウルトラマンタロウが集結。しかしタロウは突然タイガに襲いかかってしまい…。
本来であれば完成披露上映会を行なう予定であったが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、前日に急遽中止が決定し無観客でのマスコミ向けの会見へと変更されることに。主人公の工藤ヒロユキ役を演じる井上はがらんとした会場を見渡しながら「“今日は皆さんありがとうございました”とすごく言いたかったけれど、このような形になってしまったのは仕方がない。ウルトラマンを応援してくれる皆さんが元気でいられることが一番なので、僕たちの使命はタイガの魅力を存分に伝えることだと思っています」とコメント。
また宗谷ホマレ役の諒太郎も「きっとまた必ず会える機会があると思いますので、それを楽しみにしています」と語り、霧崎役の七瀬公は「ウルトラマンは人の命を守る宇宙人。もしここに来られた方がコロナにかかってしまうことはあってはならないので、このような英断をされたことはウルトラマンとして当然のことだと思っています」と力説。市野監督も「不安を持ったまま映画を観ると楽しめないので、不安のないなかで楽しんでいただきたいと思います」と、事態のいち早い収束を願った。
そして市野監督は本作のストーリーについて「テレビシリーズの半年後ぐらいが描かれます」と、地球人と宇宙人が共存への第一歩を踏み出したテレビシリーズの最終回と地続きになっていることを明かす。「最終回の戦いの時に、お父さんであるタロウは来ないのかと話題になってましたが、劇場版ではやってきます。父と子の絆がメインストーリーで、それど同時にテレビシリーズで描かれなかったトレギアと太郎の関係をにおわすなど見どころ満載です。完結編のような感じで観ていただければと思います語った。
その後、登壇者たちはテレビシリーズでの思い出や最新作の見どころ、ニュージェネヒーローズの中で好きなウルトラマンなどをテーマに語り合う。本作の見どころの一つである、ニュージェネヒーローズの力が結集して誕生するウルトラマンレイガについて井上は「最初に聞いた時は、ものすごくうれしいと同時に緊張感がありました」と振り返ると、会場に駆けつけた11人のウルトラマンたちの力を借りてレイガへの変身を初披露。
さらに悪のウルトラマンであるトレギアと、闇落ちしたタイガの父タロウ、ニュージェネヒーローズの第1作となった「ウルトラマンギンガ」で礼堂ヒカル役を演じた根岸拓哉も会場に駆けつける。根岸は「僕らがウルトラマンを作れているのはファンの方々のおかげ」と感謝を述べると「僕らはもっともっとファンの方々に感謝して、ウルトラマンを盛り上げていきたい。本作が公開されるのを自分も楽しみにしているので、皆さんも楽しみにしていただけたらと思います」と、会場に来ることができなかった多くのファンに向けて呼びかけていた。
取材・文/久保田 和馬