批評家が選ぶ、キャメロン・ディアス出演作ランキング!『チャリエン』『メリー』など“フレッシュ”10選
いまから実に20年ほど前の公開当時、つまりキャメロンがもっともキラキラと輝いていたタイミングに、ボサボサ頭とほぼスッピンのメイクで出演し「これは本当にキャメロン・ディアスなのか!?」と全世界を騒然とさせた伝説の傑作『マルコヴィッチの穴』が93%フレッシュを獲得し、キャメロン出演作のトップに。
後に『her 世界でひとつの彼女』(13)を手掛けるスパイク・ジョーンズ監督と『エターナル・サンシャイン』(04)の原案と脚本を務めるチャーリー・カウフマンがタッグを組んだ同作。7と1/2階にある穴に入ると、俳優のジョン・マルコヴィッチの頭の中に入ることができるという
斜め上すぎるストーリーしかり、やたらと豪華なカメオ出演陣しかり、これほどまでに“奇想天外”という言葉が似合う作品はなかなかないのではないだろうか。
それに次ぐ高評価となったのは、ドリームワークス・アニメーションの代表作として、シリーズ化やスピンオフ作品も製作された「シュレック」の1作目と2作目。これらは共にアカデミー賞の長編アニメーション賞にノミネートされ、1作目は同部門の最初の受賞作としてアニメーション映画史にその名を刻んでいる。同シリーズでキャメロンが声を務めたのは、プリンセスのフィオナ姫。とりわけキャメロンのスターパワーのピークともいえる時期だった1、2作目では、声の演技からもそのあふれんばかりの輝きがひしひしと伝わってくる。ちなみに日本語吹替版では藤原紀香が声を担当している。
そしてもちろんキャメロンの人気を不動のものにしたファレリー兄弟(兄のピーター・ファレリーはアカデミー賞作品賞受賞作『グリーンブック』の監督だ)の大傑作『メリーに首ったけ』や、映画デビュー作となったジム・キャリー主演の大ヒット作品『マスク』、キャメロン同様90年代のロマコメブームを牽引したジュリア・ロバーツと共演した『ベスト・フレンズ・ウェディング』などのキャリア初期の人気作も上位に入るなか、カルト的人気を誇るブラックコメディ『最後の晩餐/平和主義者の連続殺人』もランクイン。
ほかにもアイドル的な魅力を最大限に発揮した『チャーリーズ・エンジェル』から、シャーリー・マクレーンら大御所女優との共演で演技力の高さを証明した『イン・ハー・シューズ』なども高評価を獲得しており、映画ファンからのみならず批評家からも愛される女優だったのだと改めて感じるほど。ちなみに批評家からの評価が低く、10傑には入らなかったが、『ベガスの恋に勝つルール』(08)や『ナイト&デイ』(10)などもキャメロンの魅力を存分に味わえる傑作だ。
事実上の引退状態が続いているキャメロンは、今年1月に第一子となる女児を出産し、母親としての新たなステージに。そして4月ごろから、それまであまり更新していなかった公式Instagramも徐々に更新されるようになっている。いつかまた彼女が女優として復帰し、スクリーンのなかで変わらぬ輝きを放つ姿に期待するとともに、願わくばドリュー・バリモアとルーシー・リューと3人でチャーリーズ・エンジェルを再結成してもらいたいところだ。
文/久保田 和馬
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