織田裕二＆中島裕翔の日本版も話題！本家「SUITS/スーツ」の魅力を再確認する

織田裕二＆中島裕翔(Hey! Say! JUMP)の共演でリメイクもされた(※新型コロナウイルスの影響でシーズン2は放送一時休止、7月27日より再開)、アメリカの大ヒットドラマ「SUITS/スーツ」。オリジナル、リメイク版がともに盛り上がっているということで、長年にわたって愛され続けてきた本家「SUITS/スーツ」の見どころを、魅力的なキャラクターを中心に再確認したい。

「SUITS/スーツ」は、2011年から約9年にわたってアメリカで放送されてきた、法律事務所を舞台にしたリーガルドラマ。クールな弁護士たちの活躍、信頼と裏切り、嫉妬や恋愛も絡めた人間模様が描かれ人気を博している。

本作の主人公は、大手法律事務所ピアソン・ハードマンで働く敏腕弁護士ハーヴィー・スペクターと、そのアソシエイト(部下)のマイク・ロス。傲慢で一匹狼気質のハーヴィーが、弁護士資格を持っていないにもかかわらず、法律書を丸暗記するほどの記憶力を持つマイクの能力を気に入り、彼を雇うところから物語は始まる。マイクの学歴詐称という秘密を共有する2人が、運命共同体となって様々な訴訟に挑んでいく。

勝利史上主義の敏腕弁護士、ハーヴィー・スペクター

ハーヴィーは事務所の所長ピアソンの片腕的存在だ。非常に優秀だが、訴訟に勝つために強引かつ違法ギリギリの手段におよぶことも少なくない。その性格ゆえに部下を持たずにいたが、ピアソンに昇進と引き換えに部下を持つことを命じられ、マイクと出会う。
自分勝手な言動が目立つが、マイクや秘書のドナなど、認めた相手には気遣うといった情に厚い一面も持っている。プレイボーイであるが、母親が家族を捨てて駆け落ちしたことがトラウマのため、浮気や不倫を嫌悪している。

秘密を抱える新人弁護士、マイク・ロス

天才的な頭脳と完全記憶力を持つマイク。弁護士を目指して大学に通っていたが、学長の娘に試験の答案を売ったことでその道が絶たれてしまう。祖母の入院費を稼ぐため悪友の紹介で麻薬の運び屋をするが、警察に見つかり、ハーヴィーの面接会場に逃げ込んだことで生活が一変。経験不足で未熟だが、目覚ましい成長を見せ、周囲が驚くほどの手腕を発揮していく。性格は優しく、依頼人に感情移入してしまうこともしばしば。学歴詐称へのうしろめたさから、劇中では投資会社に転職したり、コンサルタントになったりしている。

嫌味なハーヴィーのライバル、ルイス・リット

有能な弁護士だが、ひねくれ屋で人間関係をうまく築けないルイス。事務所のアソシエイトたちの教育係だが、厳しい指導や無茶ぶりなどもあり、あまりよく思われていない。しかし、それらはハードな経験を通して成長してほしいという、ルイスなりの親心あってのこと。
ハーヴィーをライバル視し、顔を合わせるたびに皮肉を言い合うが、内心では彼に憧れ、友人になりたいと願っている。その言動から、序盤は嫌われ役な登場が多かったが、面倒見がよくお人好しな一面もあったり、ネコ好きだったりと、しだいに作品屈指の愛されキャラになっていった。

いつも冷静沈着な事務所の所長、ジェシカ・ピアソン

ジェシカ・ピアソンはピアソン・ハードマンの所長で、たしかな判断力で部下たちをまとめる頼れる人物。ハーヴィーとは長いつき合いで、ダメ人間だった彼を事務所の郵便スタッフとして雇い、弁護士になるきっかけを作った。ハーヴィーの強引な手法には手を焼きつつも、厚い信頼を寄せている。マイクの学歴詐称を知ってしまうが、ハーヴィーが彼をかばっていることもあり、事務所で働くことを黙認している。共同経営者との派閥争いなどを経て、物語の途中で事務所を去ってしまう。

優秀なパラリーガル、 レイチェル・ゼイン

レイチェルは、弁護士たちの業務の補助をする優秀なパラリーガル。父親が弁護士で彼女自身も弁護士志望だったが、試験が苦手で受験を先延ばしにしていた。しかし、マイクに勉強を見てもらうことで自信がつき、ロースクールの試験に挑戦している。職場恋愛はしない主義だが、マイクと共に仕事をするうち惹かれ合う関係に。彼らの恋愛模様も本作の見どころ。レイチェルを演じるメーガン・マークルといえば、いまやイギリス王室のヘンリー王子と結婚した“メーガン妃”として有名だ。

ハーヴィーが信頼する頼れる秘書、ドナ・ポールセン

ハーヴィーの秘書で、彼が検事だったころからの長いつき合い。洞察力に長け、ハーヴィーが言葉を発さずとも、資料やコーヒーなどほしいものを用意してくれる。息ぴったりの2人だが、仕事上の関係を貫き恋愛関係ではない(検事局を一緒に辞めた時に一度だけ関係を持った)。しかし、お互いを大事に思っていることが原因で、それぞれの恋人と破局したことも。大きな仕事が成功すると、2人で“缶切り”を使った儀式をしているらしいのだが、劇中で詳細は明らかにされていない。

シーズン1から登場する彼らを中心に、弁護士たちの山あり谷ありの物語が展開される「SUITS/スーツ」。そのタイトル通り、ビシッとした男性陣の着こなしや、エレガントな美女たちのファッションも大きな注目を集めてきた。また、ウィットに富んだ軽快なトークも本作の魅力で、ハーヴィーとマイクが交わす、「ゴッドファーザー」や「ロッキー」、『ミシシッピー・バーニング』(88)などの映画ネタの数々には、映画ファンなら思わずクスッとしてしまうはずだ。

日本版のドラマを観て、オリジナルに興味を持った人も多いはず。いまだからこそ、本作に触れて、そのクールな世界観を堪能してみてはいかがだろうか？

文/トライワークス