壮絶すぎる死に様に震撼! 『ファイナル・デスティネーション』シリーズの魅力って?
決して逃れられない死の運命に襲われる恐怖を描く人気ホラー『ファイナル・デスティネーション』シリーズ。その第5弾となる最新作『ファイナル・デッドブリッジ』が10月1日(土)よりいよいよ公開される。5作目とはいえ、独立したストーリーとなっているので、旧作を未見の人ももちろん楽しめるが、本シリーズの醍醐味はずばり様式美化したお約束パターンをどこまで堪能できるかにかかっていると言っても過言ではないだろう。そこで本作を十二分に楽しむために、シリーズ過去作の必見ポイントを振り返ってみよう。
まず、恐らくシリーズ最多で見受けられる現象が“水漏れ”だ。第1作『ファイナル・デスティネーション』(00)で初めて登場した際は、まるで意志を持った生命体のように床をはい、少年を窒息死に至らせるきっかけとなった。その後も、漏水によって電化製品がショートし、火災などの大事故に発展するパターンは定番となっている。そして、もう一つのお約束と言えるのが、全てのピンチを回避できたと思い、油断したタイミングで迎える死。たとえば、第2作『デッドコースター』(03)で登場する宝くじで大金を当てた男は、室内に閉じ込められ身動きが取れなくなり、爆死や焼死など数々の危険にさらされる。その全てを間一髪で回避し、屋外への脱出に成功するのだが、ほっと一息ついた瞬間に、止めの一撃であっさりとやられてしまうのだ。
前述のような王道パターンも確かに面白いが、それが多用されるとマンネリになってしまう。そこで、王道を踏襲しつつ、意外性を盛り込むタイプも見受けられるようになってくる。第3作『ファイナル・デッドコースター』(06)では、シリーズ中でも1、2位を争う異色スポットとして、何と日焼けサロンが登場した。日焼けマシーンに閉じ込められたギャルふたりが焦げ死ぬのだが、これはロケーションの妙が際立つ例だろう。また、第4作『ファイナル・デッドサーキット 3D』(09)では、いかにもすぐに死にそうな酔っ払いの男が、案の定、仕掛けに引っかかって炎上死、という超ストレートなバージョンも。仕掛けは作品を重ねるごとに複雑化し、来るぞ、来るぞ、と迫り来る危機を見せ、じわじわ恐怖感を煽る描写は多くなっているが、第1作で登場したバス事故のように、シンプルで唐突に襲う死のシーンなどは未だに新鮮でもある。
そして、もちろん最新作でも壮絶なやられ様は健在なのだ。タイトルにもなっている、橋での大崩落に始まり、レーシック手術や針治療など、痛々しいシチュエーションでの死に様を堪能できる。しかも3D映画史上、初となるR18指定がされていることからも、シリーズ最凶クラスの恐怖描写に期待が高まるというものだ。“お決まり”を知ればますます楽しめる本シリーズ。『ファイナル・デッドブリッジ』をより楽しむために、シリーズ全作制覇に挑戦してみてはいかがだろう?【トライワークス】