2012年の注目作『ジョン・カーター』のプロデューサーがロケで宇宙服を着た人を目撃!

インタビュー

2012年の注目作『ジョン・カーター』のプロデューサーがロケで宇宙服を着た人を目撃!

『スター・ウォーズ』シリーズや『アバター』(09)にインスピレーションを与えたというエドガー・ライス・バローズのSF小説「火星のプリンセス」を映画化した『ジョン・カーター』が 2012年4月13日(金)より公開される。本作のキャンペーンで来日したディズニーのプロデューサー、ジム・モリスに製作秘話を聞くと、ロケ地での珍エピソードなどが飛び出した。

本作はウォルト・ディズニー生誕110周年記念映画だ。滅亡の危機にある神秘の惑星“バルスーム”を舞台に、愛する妻と娘を失った地球人のジョン・カーターが死闘を繰り広げる。モリスは本作をあえて実写化した理由をこう述べた。「大前提として、実際にこういう場所がある、そして触ったら質感が感じられるようなリアルな作品にしたかった。しかも、登場するキャラクターは半分以上が人間だし、いろんな感情表現をするから、俳優が演じるのがベストだと思ったよ。だから実写で撮って、後からクリーチャーたちをCGで合成しようと思ったんだ」。

監督は『ファインディング・ニモ』(03)、『ウォーリー』(08) のアンドリュー・スタントンで、実写映画を手掛けるのは初めてだ。ちなみに、現在大ヒット中の『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』のブラッド・バード監督も、『レミーのおいしいレストラン』(07)で知られるアニメ畑の監督だ。モリスはふたりの共通点について「彼らは素晴らしいストーリーテラーだから、起用されたんだ」と絶賛する。

「でも、2作を比べると、今回の『ジョン・カーター』は、ブラッド・バードの『M:I-4』とは違って、アニメの監督の経験をフルに生かす必要があった。なぜなら、キャラクターの50%はCGでできているし、遥かにビジュアルエフェクトの量が多いから。そういう意味で本作でのスタントンは、これまで監督として培ってきた技術を活かせたと思うよ」。

リアリティーを持たせるために、実際、惑星バルスームに似た場所で何箇所かロケをしたが、そこで面白いものを目撃したそうだ。「アメリカの南西部のあるエリアが、イメージ的にかなり近いってことだったので、そこでロケをしたんだ。そこには研究所みたいなものがあり、そこで暮らしているコミュニティーまであったよ。中には宇宙服を着て暮らしている人たちもいたからビックリしたね。また、高めのテーブルの上のトレイにビー玉を置いてる奇妙な人たちもいた。NASAに関係する施設という噂だったけど、本当かな?」。

ロケをすることへのこだわりについても話してくれた。「やはりいくらテクノロジーが進化しても、100%リアルなものを再現するのはまだまだ難しいんだ。昨今、バーチャルな画を背景にした映画がそれをウリにしたりしているけど、それって何か少し違和感を感じないかい? たとえば強風で砂が舞い散る中で俳優がする演技と、セットで風を作り同じシーンを再現した中での演技とは、間違いなく差が出ると思うよ」。

確かに、いくら最先端の映像を駆使しても、物語をリードしていくのはリアルなシチュエーションに身を置く俳優陣という考え方には納得。主演は『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』(09)のガンビット役で注目されたテイラー・キッチュだが、本作でますます株を上げそうな予感が。是非、2012年公開の話題作として、『ジョン・カーター』を早めにチェックしておきたい。【取材・文/山崎伸子】

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