ガガ、ジョ二ー・デップ、メリル・ストリープらが子供のいじめを描いた『Bully』のR指定に異論!
アメリカ社会で子供たちの間でのいじめが深刻になるなか、いじめの実態を描いたドキュメンタリー映画『Bully』が3月30日(金)に公開されることが決定したが、アメリカ映画協会(以下、MPAA)がR指定にしたことを受け、レディー・ガガ、ジョニー・デップやメリル・ストリープ、ジャスティン・ビーバーなどのセレブが立ち上がった。
昨年4月にトライベッカ映画祭でプレミア上映された同作は、監督自らの経験を基に、学校におけるいじめの実態が赤裸々に描かれている。アメリカでは現在、約1300万人の子供たちがいじめの対象になっていると言われており、ガガがいじめ撲滅目指してボーン・ディス・ウェイ財団設立を設立し、米オバマ大統領と連携するなど大きな社会問題に発展している。
それにも関わらずMPAAが、「子供にとって不適切な暴力シーンや言葉が使われている」という理由からR指定(17歳以下の観賞は保護者の同伴が必要)にしたことについて、ミシガンのミドルスクールで実際にいじめにあった経験を持つ学生が、「17歳以下の子供たちも、実際に自分たちの周りで起きている事実を知るべきだ。親が同伴しなければ同作を見ることができないのはおかしい」と、R指定撤回を訴えたのをきっかけに、30万人以上の人々の署名により、MPAA にR指定の嘆願書を提出したという。
また米テレビE!によれば、「これらの動きを受け、子供たちを含めた少しでも多くの人々に実態を知らせるべきだと考えているガガ、ジョニー、メリル、ジャスティンなどがR指定撤回の運動に賛同し、サポートすることを表明した」そうだが、今のところMPAAから、決定を覆すとの判断は下されていない。
同作は、メリルが主演女優賞を受賞した『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(3月16日公開)のザ・ワインスタイン・カンパニーが配給しており、メリルは、来週ニューヨークで行われる特別上映会のホストを務めることも快諾しているという。
今後、スターパワーによってR指定を覆すことができるのかはわからないが、少なくとも彼らがサポートを表明したことで、より多くの人々がこの映画に注目することになったことは間違いない。【NY在住/JUNKO】