妻夫木聡が「よくわからない映画」と語る『愛と誠』イベントで語った本音とは?

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妻夫木聡が「よくわからない映画」と語る『愛と誠』イベントで語った本音とは?

梶原一騎の同名コミックを映画化した『愛と誠』(6月16日公開)の試写会が、4月18日に六本木のビルボードライブ東京で開催。ゲストとして妻夫木聡、斎藤工、三池崇史監督が登壇し、「三池崇史監督presents大人だけの空間」と題したトークショーを行った。三池監督は、先日行われた完成会見について、「爆笑風になって収集がつかなくなっちゃって(笑)」と言うと、妻夫木も「会見の記事をネットで見たら、妻夫木『ふざけた映画だ』とあって。さすがに反省しました」と苦笑いをした。

『愛と誠』は、妻夫木聡演じる不良・太賀誠と、武井咲演じる純粋なお嬢様・早乙女愛の激しい恋を描く。西城秀樹と早乙女愛を迎えて1974年に映画化され、その後も異なるキャストとスタッフの手により、映画3本、ドラマ1本が製作された。三池監督は「歌うからと言って、ミュージカル映画じゃない。登場人物たちが勝手に歌っちゃうだけ」と語ると、妻夫木は「いや、台本に書いてありましたよ」と笑いながら突っ込む。

また、高校生役で学生服を久しぶりに着たという妻夫木は、「制服着てたの、13、14年前ですからね」と言うと、斎藤は「僕は妻夫木さんの存在が大きかったです」と告白。妻夫木は「正直、伊原剛志さんが着るのであれば、何でも大丈夫だろうと。振り切ってますからね」と、伊原を称える。伊原が48歳だと聞いた三池監督は、「48って知ってたら頼まなかったかも(笑)。でも、男はいつでも高校生になれるんだよ。絶対違和感ないと思っていたけど、さすがに伊原さんだけはちょっとなあと。でも、今さら言えなくて。ただ、その言い訳はちゃんと映画の中で説明されてるから」と弁明した。

完成した映画のマスコミ陣の反応について、三池監督は「ばっくりと分かれてます。絶賛と大顰蹙の嵐。俺としては、率直な感想を言うと、やっちまったなと思った」と激白! 妻夫木は「それ、どっちの意味ですか?」と突っ込むと、監督は「両方かな? でも、こういう映画こそ、国際映画祭でやるべきだなと。本当は良い映画なんです」と猛プッシュ。斎藤は「僕は泣きそうになりました。上半期邦画No.1ですね」と豪語した。

最後に、妻夫木は本作をこうアピールした。「何が面白いか、どういうジャンルかとか、見どころを聞かれても、よくわからない。でも、それにとどめたくないってのが本当の気持ちです。一つのジャンルを言うと、そこだけに焦点が当たりがちだから。それだとつまらない。どのジャンルにも当てはまらない映画、“愛と誠”ジャンルで、何にもとらわれない映画なんです」。

妻夫木、武井、斎藤の他、大野いと、安藤サクラ、前田健、加藤清史郎、一青窈、余貴美子、伊原剛志、市村正親など多彩なキャストで贈る2012年度版『愛と誠』。三池監督ならではのエッジの効いた演出に期待してほしい。【取材・文/山崎伸子】

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