あなたのお気に入りはどれ? 洋画の名作たちが一堂に会した特集上映開催
20世紀最高の娯楽映画とも言われる『大脱走』(63)から、アンドロイドSFの傑作『ターミネーター2』(91)に至るまで、1960年代から1990年代にかけて日本公開された海外エンターテインメント映画の名作ばかりを集めた特集上映が、7月11日(水)より東京国立近代美術館フィルムセンターで開催される。
「ロードショーとスクリーン ブームを呼んだ外国映画」と題された同企画で上映されるのは、『キングコング』(76)、『Mr.Boo! ミスター・ブー』(76)、『フィールド・オブ・ドリームス』(89)などを含む多彩なジャンルの17作品だ。どれも今ではレンタルなどで簡単に見ることができる有名作ばかりだが、やはり劇場スクリーンで体感するのはひと味もふた味も違うはず。全て35mmプリントでの上映というのも映画好きには嬉しいところだ。
1970年代から1980年代にかけて、日本では洋画ブームがある種の社会現象にまで発展したり、ミニシアターが幾つも誕生し、それまで配給の難しかった作品が続々と公開されたりと、洋画市場は最盛の時代を迎えていた。そんな最盛期の変遷を一通りたどることができるのが、今回の特集上映というわけだ。ここ数年は、邦画が洋画の興行収入を上回る年が続いているので、本企画には洋画市場をもう一度盛り上げていこうという思いも込められているのかもしれない。
フィルムセンターといえば、芸術性の高い映画を上映する“お堅い映画館”というイメージを抱いている人がいるかもしれないが、今回の企画は誰でも気軽に足を運べるものとなっている。併設された展覧会「ロードショーとスクリーン 外国映画ブームの時代」も7月29日(日)まで開催されているので、是非そちらにも立ち寄ってみてほしい。【トライワークス】