不気味&美しすぎ!実写版「アナザー Another」に登場する球体関節人形に魅せられる

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不気味&美しすぎ!実写版「アナザー Another」に登場する球体関節人形に魅せられる

学園ホラー、ミステリー、サスペンスなどの世界観が同居した綾辻行人の人気小説「Another」。2012年1月にアニメ版が放送され、残虐な描写とキャラクターの美しさで話題を呼んでいた同作が、遂に山崎賢人&橋本愛の共演で実写映画化される。それが8月4日(土)より公開される映画『アナザー Another』だ。

舞台は山間部にある架空の町、夜見山市。この町の中学校に転校してきた主人公の少年は、クラス内で一人の少女が妙な扱いを受けていることに気付く。クラスメイトをはじめ、担任の教師までもが、彼女などまるで存在しないかのように振る舞っていたのだ。少年は彼女のことを幽霊なのではないかと疑いはじめるのだが、ちょうどその頃、クラスメイトの一人が無残な事故で命を落としてしまう。そして少年は、この中学校に伝わる謎めいた因縁について知らされることになるのだ。

そんな本作で異様なオーラを放っているのが、劇中に重要なモチーフとして登場する球体関節人形だ。あのティム・バートンもファンだという人形作家の恋月姫の手によって一点、一点手作りされた人形は、作品全体にこのうえなく不穏な空気をもたらしている。原作者である綾辻行人は、小説執筆段階から恋月姫の球体関節人形にインスピレーションを受けていたというから、原作ファンにとってはこのモチーフは今回の実写化のなかでも、よりいっそう注目したいポイントではないだろうか。球体関節人形といえば、押井守監督のアニメ『イノセンス』(04)なども思い浮かぶが、やはり本作は実写であるぶん、人形本来の不気味さと美しさがより強く感じられるはずだ。

ちなみに渋谷のBunkamuraギャラリーでは、「Another」本編のヒロイン、眼帯の少女メイをモチーフに、隻眼やオッドアイの義眼でとらえる“見えざる風景”をテーマにした展覧会「『Another』へのオマージュ眼球と少女たち」が8月15日(水)から29日(水)まで開催される。20余名の作家陣による絵画・立体作品の競作展で、恋月姫が本作のために制作したビスク製の球体関節人形を実際に鑑賞できるのも見どころだ。球体関節人形が醸し出す妖しい魅力にとりつかれてしまった人は、映画と併せて、是非この展覧会にも足を運んでみてほしい。【トライワークス】

※綾辻行人の「辻」は2点しんにょう、山崎賢人の「崎」は立つの崎
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