菅田将暉、可愛い路線で勝負!6歳の心を持つ18歳の少年役にトライ
「仮面ライダーW」の菅田将暉の映画初主演作は、やまだないとの同名コミックの映画化『王様とボク』(9月22日公開)。本作で彼が挑んだのは、6歳の時の事故で昏睡状態のまま眠り続け、12年後に目覚めたという主人公・モリオ役。あどけない笑みを浮かべ、はしゃぎまわるモリオを見ると、母性本能を刺激されそうだ。
心の時計は6歳で止まったままなのに、時間だけは容赦なく流れ、今は18歳となったモリオ。子供たちに紛れ、屈託ない表情で笑い合ったり、美味しそうにフルーツパフェをほおばる姿は、実に愛らしくて胸キュンだ。モリオの汚れなき純白の心を体現するような白の服もマッチしていて、どこか浮世離れしたキャラクターが実にはまっている。
モリオの幼なじみ・ミキヒコ役には、『ツナグ』(10月6日公開)や『今日、恋をはじめます』(12月5日公開)と、話題作が待機中の松坂桃李。菅田と松坂は、「仮面ライダーW」に「侍戦隊シンケンジャー」と、共にヒーロー物の出身で、『麒麟の翼 劇場版・新参者』(12)でも共演しているからか、息もぴったりだ。ちなみに「侍戦隊シンケンジャー」出身の相葉裕樹も、モリオの幼なじみ・トモナリ役で出演している。
松坂桃李は、映画はもちろん、NHKテレビ小説「梅ちゃん先生」でお茶の間の人気も得て、既にブレイクを果たしているが、菅田将暉も本作の後、田中慎弥の芥川賞受賞作の映画化『共喰い』(2013年夏公開)という話題作が控えている。是非、松坂に続いて、爽やか実力派スターの道を行ってほしいものだ。そういう意味でも、中身は子供の18歳という難役を演じ切った菅田の初主演作『王様とボク』に期待がかかっている。【文/山崎伸子】
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