『悪の教典』の伊藤英明「伊藤英明は嫌いになっても、『海猿』は嫌いにならないで」

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『悪の教典』の伊藤英明「伊藤英明は嫌いになっても、『海猿』は嫌いにならないで」

貴志祐介の小説を伊藤英明主演で映画した『悪の教典』(11月10日公開)とBeeTVドラマの両作品が完成。10月10日にW完成披露舞台挨拶がTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、伊藤英明、二階堂ふみ、染谷将太ら若手俳優陣や三池崇史監督らが舞台挨拶に登壇。『海猿』の精悍なヒーローとは打って変わり、『悪の教典』で生まれながらのサイコパス(反社会性人格障害)・蓮実聖司役にトライした伊藤は、前田敦子よろしく「伊藤英明は嫌いになっても、『海猿』のことは嫌いにならないでください」と笑顔で語った。

伊藤は「映画でたくさんの人を救ってきたけど、本作でこんな殺戮劇をやっている。でも、2作品、同時期に演技だけではなく、公開にこぎつけられて幸せです」と語った。演じたサイコパスについては、「殺人鬼という、到底理解できないものを自分の中に取り込もうと闘った作品です。三池監督、キャスト、スタッフの力によって、全力を振りきって出すことができました。『海猿』と並ぶ代表作になったと確信しています」と、自信たっぷりに語った。

登壇したのは、伊藤の他、二階堂ふみ、染谷将太、林遣都、浅香航大、水野絵梨奈、KENTAと三池崇史監督、ドラマに出演した高岡早紀、原作者の貴志祐介の10名。二階堂は「すごく楽しい、すさまじいものができたと思いました」と語ると、染谷も「すごいエネルギッシュな映画なので、それに押し潰されないようにしてください。気分が悪くなった方はすぐに手を挙げていただけたらと」と答えた。

本作で教師と同性愛の関係になるという難役を演じたのが林遣都だ。「気持ちを一番大事にして、自分を振り払って現場へ行っていましたが、伊藤さんに毎日、『おはよう、オカマ野郎』と言われて。それがモチベーションになって演じることができました」と笑顔で語った。また、BeeTVドラマに出演した高岡は、「心にちょっと悪を持っているミステリアスな女性を演じています。映画より数ヶ月前の設定で、蓮見先生のちょっとした悪を垣間見られる作品になっています」とアピールした。原作小説を手がけ、本作で俳優としても出演した貴志祐介も、「この映画の迫力、スピード感!エンターテインメントの歴史を塗り替えた映画だと思います」と、太鼓判を押す。

その後、本作が第7回ローマ国際映画祭のコンペティション作品として招かれたことが発表された。三池監督は「歴史は浅いけど、エンターテインメントにあふれた映画祭なので、非常に嬉しいです」と笑顔で答えた。最後にヒットを祈願し、大殺戮シーンで使用された散弾銃さながらの手持ちのバズーカキャノン砲をキャスト、監督全員が客席に撃ち込んだ。

伊藤英明が誰もがおののく絶対悪の殺人鬼をどう怪演したのか?三池崇史監督が放つ戦慄のサイコサスペンス、覚悟して挑みたい。【取材・文/山崎伸子】

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