ゼメキス監督が武井咲に「良い仕事をして」とアドバイス
デンゼル・ワシントン主演最新作『フライト』(3月1日公開)のジャパンプレミアが2月21日に丸の内ピカデリーで開催され、4年ぶりの来日を果たしたデンゼルとロバート・ゼメキス監督がフライト色のブルーカーペットに登場。デンゼルは「アリガトウ!いつも日本に来ると皆さんの温かさが心に染みるんだ。本当に日本人の皆さんは優しい」と、ファンを前に満面の笑顔で挨拶した。
本作は、緊急着陸で乗客を救った機長に、ある疑惑が浮上。英雄か犯罪者かを問われる感動のヒューマンドラマだ。息を呑むようなスリリングさと、デンゼルの熱演が話題となり、第85回アカデミー賞では主演男優賞、脚本賞の2部門でノミネートされている。今回、デンゼルが受賞すれば、『グローリー』(89)の助演男優賞、『トレーニングデイ』(01)の主演男優賞に続いて、3度目のオスカー獲得となる。
デンゼルは「良い監督と仕事をすることは、チャレンジではなくて、冒険をするようなものだよ。ゼメキス監督の下、素晴らしい時間を過ごしたんだ」と充実の表情を見せた。一方のゼメキス監督も「デンゼルと仕事をすることは毎日が喜びだった。彼は真のプロフェッショナル。いつだって全力投球で臨んでくれる素晴らしい役者だ」と、相思相愛ぶりを見せつけた。
また、この日は武井咲が舞台挨拶に駆けつけた。第36回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞するなど、女優として成長中の武井は、ふたりを前に「デンゼルさんの演技がすごい迫力でぐっと来ました」と感激の面持ち。ゼメキス監督は「(女優として成長するためには)とても良い脚本を探すこと。そして、良い監督と仕事をすることが大切だよ」と胸を張り、会場の笑いを誘った。すると武井も「私がいつかハリウッドに進出するためには、どんな努力が必要ですか?」とゼメキス監督を直撃。対する監督は「良い仕事をして、今やっていることをしっかりとやり続けることが大事だね」とアドバイスを贈った。
最後には、ゼメキス監督が「シートベルトをしっかりとして、『フライト』をお楽しみください」とユーモアたっぷりに語りかけ、舞台挨拶を締めくくった。スリリングな飛行シーンはもちろん、真の正義と自由を問いかける展開も見応えたっぷり。是非、名優と巨匠の初タッグ作品を劇場で堪能してほしい。【取材・文/成田おり枝】