第85回アカデミー外国語映画賞はミヒャエル・ハネケ監督『愛、アムール』!
現地時間2月24日(日本時間25日)に開催中の第85回アカデミー賞授賞式で、外国語映画賞はオーストリアからミヒャエル・ハネケ監督の『愛、アムール』(3月9日公開)に決定した。
『白いリボン』(09)では、第62回カンヌ国際映画祭でパルムドールと第67回ゴールデングローブ賞外国語映画賞を受賞したが、アカデミー賞は逃しているハネケ監督。今回、念願のオスカー像を手にした。
本作は、病によって体が不自由になった妻アン(エマニュエル・リヴァ)と、彼女を献身的に支える夫ジョージ(ジャン=ルイ・トランティニャン)の静かな老境と、その愛の行く末を描く感動の物語。重厚な演出で、愛の美しさ、悲しみを見事に表現しており、第65回カンヌ国際映画祭ではパルム・ドールを獲得、第70回ゴールデングローブ賞でも外国語映画賞を制するなど、各国の映画祭を席巻してきた。
プレゼンターはジェシカ・チャスティンとジェニファー・ガーナー。ハネケ監督は、スタッフ、プロデューサーに感謝を述べた後、感慨深い表情でこうスピーチした。「妻にも感謝したい。妻もスタッフに参加していて、30年間を私と過ごしてくれています。私の生活の中心です。そして主役のふたり。彼らがいなかったら、私は今ここにいません」。
主演のエマニュエル・リヴァは本日86歳の誕生日を迎えたとあって、オスカー獲得はまさに最高のプレゼントとなった。なお本作は、この後発表される第85回アカデミー作品賞にもノミネートされており、その行方にも注目が集まる。【Movie Walker/成田おり枝】
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