『カノジョは嘘を愛しすぎてる』佐藤健の相手役は約5000人から選ばれた現役女子高生!
青木琴美の同名漫画を実写映画化することが決まっていた『カノジョは嘘を愛しすぎてる』。本作の主人公・小笠原秋役に佐藤健が起用され、ヒロイン・小枝理子を「リコを探せ!オーディション」で約5000人の中を勝ち抜いた大原櫻子が演じることがわかった。1996年生まれの17歳、現役女子高生の大原は、演技経験はほとんどないながら、幼少時から習っていたというクラシック音楽で培われた歌唱が魅力。有名プロデューサーに才能を見いだされ劇的なデビューを飾るヒロイン・理子役にふさわしく、圧倒的な歌唱力が決め手となり、小泉徳宏監督や音楽プロデューサー・亀田誠治らの満場一致で選ばれた。
原作は、音楽業界を舞台に、25歳の天才サウンドクリエーター・秋と、普通の女子高生・理子の年の差恋を描き、単なるラブストーリーというだけでなく、突如スターへの階段を駆け上がる天性の歌声を持つ理子をはじめ、華やかに活躍するクリエイターたちが、音楽作りの過程でどのように悩み、楽曲を生み出していくのか、ビジネスとしての音楽をリアルに描いている。
オーディションは、2012年3月末から6月末までの約3ヶ月間、募集を行い、約5000人が応募。応募者を対象に、書類審査、対面審査、歌唱審査、演技審査などを2012年6月末から2013年1月中旬までの約半年間をかけて行った。大原がオーディションを受けたきっかけは、友人の「『カノ嘘』のヒロインが、さく(大原のあだ名)にぴったり!」と話していたのを偶然聞いたことから。オーディションを見守っていた、原作者・青木は「まだ沢山の候補者が残る中で、初めてカノジョの歌声を聞きました。その時から、カノジョだと思っていました」と太鼓判を押す逸材だ。オーディションを始めた当初は、「本当に見つかるだろうか」という不安もあったという小泉監督は、第1回の書類選考で、大原から送られてきた歌声を聞き、「あ、この子が理子だ」と直感。オーディションを振り返り、「ほかにも多くの有力候補がいる中、大原さんの歌唱力、存在感は圧倒的でした。僕が抱いていた不安は大原さんと出会えたことで驚くほど呆気なく消し飛んだのです」と明かす。
佐藤が演じる天才サウンドクリエーター・秋は人気バンド、クリュード・プレイの元メンバーでベーシストだったが、メジャーデビュー前にバンドを脱退し、現在は作曲家として楽曲提供を行っているという、才能はありながら屈折した人物。佐藤自身も「なにもしなくても人から注目され、愛されるカリスマ性のある人物」と評する、少女マンガらしいカリスマ性溢れるキャラクターだ。原作者・青木はキャスト選定には一切関わりませんし、口も出さない主義。しかし、「心の中ではこっそり、『切ない瞳をした人になればいいな』とか『優しい声を持った人がいいな』とか、なにより『役になれる人がいい』」という思いがあったようで、「佐藤健さんは、その全部を持っている方でした」と納得のキャスティングのようだ。プライベートや『BECK』(10)でギター経験はあるものの、ベースは初めてという佐藤は、本作でベースの演奏と作曲シーンに挑戦。撮影に向け、「作曲シーンや楽器の演奏シーンは劇中で重要なので、リアルに見せられるように今から気合を入れて準備をしています。本格的な音楽シーンと、少女漫画ならではの胸キュンなストーリーを楽しんでいただけたら」と意気込みを語る。
2人が初めて会った際、大原は佐藤の前で弾き語りをして、その歌声を披露。佐藤は「本当に素晴らしくて鳥肌が立ちました。とにかく声が良い!誠実で純粋で何にも染まっていない感じが理子にぴったり」と絶賛だ。佐藤との共演に、大原は「テレビで見るだけの人だった佐藤健さんが秋役で、ドキドキしています。カメラの前に立ったことがほとんどないので緊張しますが、私なりにはじけてフレッシュにがんばりたいです」と心境を明かした。本作の撮影は3月中旬から5月中旬まで行われる予定、12月公開となる。【Movie Walker】