マラウィ大統領が「マドンナの慈善は脅迫に近い」と批判
先週、マラウィから養子縁組したふたりの子供たちを連れて同国を訪れていたマドンナは、ジョイス・バンダ大統領に会見を申し込む手紙を送ったが、それを読んだ大統領が気分を害し、公然とマドンナを批判する声明を発表している。
マドンナは、今回のマラウィ訪問ではVIP扱いされず、空港の入国審査も一般の旅行客の列に並ばされたようで、滞在中にも同国の教育担当大臣から「彼女は自分の慈善活動を誇張しすぎ」と発言されたりして、マラウィ政府との対立は激しくなるばかりだった。
NMEのサイトによれば、マラウィのバンダ大統領は、マドンナとの会見に応じなかった理由につき、「マドンナは、彼女のために空港に赤い絨毯を敷き、特別扱いを要求していた。ふたりの子供を養子縁組したことで、感謝されるべきだと思っているようだ。親切とはそもそも無償で、匿名で行われるものだ。それが無償でもなく、黙って行われるものでないのなら、それは何か別のものだ。一番近いものは脅迫だろう」と語っている。
マドンナは慈善団体レイジング・マラウィを設立し、現地の責任者としてバンダ大統領の妹を雇用していたが、後に彼女を解雇したため、大統領のマドンナに対する冷淡さには、個人的な感情も混ざっているのではないかという説がある。マドンナのスポークスパーソンは「マドンナは個人の慈善家としてはマラウィに最大の出資をしているので、大統領が自分の内閣を使って自分の妹の仇を取ろうとしているのは、驚くべきことです」と答えている。【UK在住/ブレイディみかこ】
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