第66回カンヌ国際映画祭、いよいよ始まる!
現地5月15日、いよいよ開幕した第66回カンヌ国際映画祭。あいにくの雨模様だが、参加登録所も各劇場も長蛇の列。記者会見場もその例外ではない。何しろ、2013年の一番のスターは審査員長のスティーヴン・スピルバーグなのだから。ジャーナリストが満員で会見会場に入れない、などという珍しい事体になるのも納得がいく。会見では、ひたすら機嫌が良い審査員長で、永遠の映画少年ぶりを発揮し、微笑ましかった。「職種は違うが、僕らは皆、映画を作る者として、全ての違いを乗り越え、話し合うためにここにいる」と審査員団の夕食で挨拶したと河瀬直美監督が明かす。会見でスピルバーグの隣に座った河瀬監督は、2011年の東日本大震災時に、瞬時に支援を決めるなど、カンヌの温かさをも賞賛した。
オープニングの『華麗なるギャッツビー』(日本6月14日公開)は、雨の中を待ち続けたファンにレオナルド・ディカプリオがサインの大サービス!久しぶりに黄色い歓声というのを聞いた。1920年代を舞台にした『華麗なるギャッツビー』に登場するチャールストンダンサーズがレッドカーペット上で踊りまくり、やがて雨でびしょ濡れのまま、リュミエールに消え、開会式が始まった。
かくして、11日間の映画祭が始まる。戦いでもあり、交流でもあり、アートでありエンターテインメントである映画の力を信ずる者たちの祭典でもあるカンヌ国際映画祭。2013年の行方が楽しみだ。【シネマアナリスト/まつかわゆま】
作品情報へ