ハリウッドに40代女優の時代到来!スターも観客も高齢化へ

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ハリウッドに40代女優の時代到来!スターも観客も高齢化へ

年齢差別と性差別が堂々とまかり通る世界と言われてきたハリウッドに、今、大きな異変が起きているという。

映画館に足を運ぶ観客とスター女優たちの高齢化が重なり、「女優は若くなければ良い役がつかない」と言われていたハリウッドの定説は過去のことになりそうだとThe Hollywood Reporterが書いている。実際、キャメロン・ディアス(40歳)やニコール・キッドマン(45歳)、サンドラ・ブロック(48歳)など、ヒロインを演じる女優はいずれも40代に突入しており、30代の女優よりも稼いでいるのが現状だという。

「理由の一つは、観客層が以前とは変わってきたことだろう。女性客と中高年層がますます重要なターゲットになってきている。ブロックバスター映画も、もはや若い男性客だけを狙って作る時代ではなくなった。素晴らしい女優たちの多くが中高年なので、それを作品に加味すれば、エキサイティングなものが出来上がる」と、ディズニーの実写映画製作チームを率いるショーン・ベイリーは語っている。

実際、世界中で大ヒットした『007 スカイフォール』(12)では、「真のボンドガールはM」と形容されたほど、M役のジュディ・デンチが大きな役割を果たしていたし、シリーズ次回作では、40代になるペネロペ・クルスが史上最年長のボンドガールを演じるとも噂されている。

ハリウッドでは、ジュリア・ロバーツ(45歳)やジェニファー・アニストン(44歳)のように、若い頃から集客パワーを持つ次世代の女優がなぜか育っておらず、女優は40歳を過ぎれば脇役専門と言われた時代とは打って変わり、現在は中年女優たちが主演に起用され、若手が脇役に回っているような状況だ。

「40代の女優の方が良い役をオファーされている。逆に、30代が難しい年齢になってきた」と、フォックス2000ピクチャーズのエリザベス・ギャブラー社長も語っている。【UK在住/ブレイディみかこ】

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