井上真央のレオタード姿がダサすぎる!?
『舞妓Haaaan!!!』(07)、『なくもんか』(09)に続き、阿部サダヲ主演×宮藤官九郎・脚本×水田伸生監督による爆笑コメディ第3弾『謝罪の王様』(9月28日公開)。本作で井上真央は、とことんマイペースな帰国子女・倉持典子役に扮し、新境地を開拓。しかも劇中で、ド派手なピンクのレオタード姿でダンスを踊るというお宝シーンを発見!
阿部が扮する主人公・黒島譲は、「謝罪師」を生業とする男。他愛ない痴話喧嘩から、国家存亡の危機ともいえる大事件に至るまで、巧みな謝罪テクニックを駆使して丸く収めていく。井上扮するヒロイン典子は、ヤクザ風の車と追突事故を起こし、気が付けば、示談金400万円他のとんでもない誓約書に判を押してしまう。そこで黒島が、彼女の代わりに土下座をし、ピンチを救うという展開だ。
典子は、ステレオタイプな帰国子女の基質を極端に表した決して媚びないキャラクターだ。モードな衣装も颯爽と着こなすクールビューティだが、マイペースすぎて鼻持ちならない点もある。水田監督は、役作りについて井上と話し合ったそうだ。「帰国子女感をどう出そうかという話になり、今、ハーフや外国人タレントがたくさんいるから、そのなかでいちばんイラっとする人をモデルにすればどうでしょう?と提案しました(笑)」。
井上は典子役で、監督の言う“イラっと感”を見事に打ち出した。阿部も「井上さんは面白いです」と大絶賛。「普段から突っ込みですから、あの役はやっていて好きなんじゃないですか?本当に反応が早くて、何をやっても応えてくれる方です」。
特に、突き抜けた印象を受けたのが、ピンクのレオタード姿だ。しかもダンシングするのだ!どういう流れで典子がそのコスチュームを着ることになるのかは、見てのお楽しみ。水田監督は「あのレオタードのくだりは、脚本にありました。それで、新宿の歌舞伎町辺りの映画館で、予告編の前に流れるようなダサいCMみたいなものを目指したんです。そういう意味では、これ以上にない衣装でした」と目を輝かせた。宮藤も「ピンクのレオタードって、誰が着てもああなるんですよ(笑)。そこがすごく良かった!逃げも隠れもしないって感じで」と大喜び。
さすがは、阿部サダヲ、宮藤官九郎、水田監督の最強トリオ!笑いを取るためには手段をも選ばない!?そして、それに応えた井上真央の女優魂に「アッパレ!」を上げたい。【取材・文/山崎伸子】