お正月シーズンに強し!年配から若年層まで幅広い集客が期待できる『永遠の0』が好調な滑り出し
岡田准一を主演に迎え、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズの山崎貴が監督を手がけたヒューマンドラマ『永遠の0』(公開中)。12月21日に全国430スクリーンで公開された本作が、土日2日間で動員42万9918人、興収5億4229万7100円(興行通信社調べ)を記録。2先週連続首位を獲得していた『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』をおさえ、堂々の1位に輝き、好調なスタートを切った。
首位を飾ることができた要因のひとつとして、百田尚樹のベストセラーが原作だったことがあげられる。売り上げ部数も映画公開前に急上昇し、現在では累計480万部まで数字を伸ばした。動員42万9918人という数字は、原作ファンの多くが劇場に足を運んだ結果と言えるだろう。
また「太平洋戦争」「零戦」など、そもそも年配層にもアプローチしやすい題材を扱っている点に加え、山崎監督によるリアルで迫力のあるVFXや、人気スターの起用など、若年層へも訴求力のある“見どころ”が用意されていた点も大きい。特に主演の岡田は渾身の役作りに挑み、現代パートに出演する夏八木勲、橋爪功、田中泯らベテラン勢にも引けを取らない存在感を発揮した。全方位に観に行きたくなる要素をつめ込み、老若男女を取り込んだ結果、この大ヒットが生まれたと言えそうだ。
今年大ヒットを記録した実写の日本映画は『謎解きはディナーのあとで』(13)、『真夏の方程式』(13)、『そして父になる』(13)などがある。初週の動きを見る限り、『永遠の0』の好成績はそれらの映画を超えるだけでなく、ここ数年の記録的大ヒット映画の仲間入りを果たしそうだ。集客が見込める正月シーズンでの伸びも予想されるため、どこまで数字を伸ばすことができるのか期待が高まる。【トライワークス】