妻夫木聡、『ジャッジ!』は「ダメ男としての集大成」と自信たっぷり
妻夫木聡、北川景子が初共演を果たしたコメディ『ジャッジ!』の初日舞台挨拶が1月11日に丸の内ピカデリーで開催され、妻夫木と北川とともに、鈴木京香、豊川悦司、永井聡監督、脚本の澤本嘉光が登壇。妻夫木は「ダメ男が成長する映画。今年1年、何かやってやろうという気持ちになってくれれば嬉しい」と、完成作に胸を張った。
本作は世界一のCMを決める広告祭を舞台に、冴えない広告マンがグランプリ争奪戦に挑む物語。お人よしのダメ男を演じた妻夫木は「『清須会議』(13)、CMでののび太くん。そして僕の原点でもある『ウォーターボーイズ』(01)でも裸で踊っていました」とダメ男としての歴史を述懐。「今回は、ダメ男ぶりの集大成ということで気合を入れて演じました」と話し、会場の笑いを誘っていた。
劇中では、パンツ一丁になって蹴られるシーンもあるが、妻夫木は「この年齢になってもこういう役ができるのは嬉しい。40歳になっても、裸で蹴られるような役をやりたい」と熱い意気込み。北川も「素晴らしかったですよ」と妻夫木の肉体を褒め称えたが、妻夫木は「僕の体は普通なんです。山田洋二監督にも『君の体は普通で良いね』と言われた」と苦笑いだった。
その後、「俳優・女優になっていなかったら、どんな道に進む“ジャッジ”をしていたか」と聞かれた一同。妻夫木は「本当に夢のない男だったんで、これといってやりたいこともなかった」と言うが、「高校生の頃、読者モデルとかをやっていたので、その時にメイクさんを見て面白そうだと思っていた。そういう道に進んでいたかも」と告白。
北川が「地元で普通に大学に行って、普通に就職していたんじゃないかな」と言うと、鈴木も「私も就職して、OLさんになっていたんじゃないかな」とコメント。続いて回答を求められた豊川は、「僕もOLになっていたはず」とお茶目に語り、「流れのようなものに背中を押されて、ここまで来た。みんないい加減なもんだと思いますよ」とさらなる豊川節で会場を笑わせていた。
またこの日は、主題歌「アイデンティティ」を提供したサカナクションから、VTRでお祝いコメントが会場に届けられた。サカナクションは「妻夫木さんは、僕らがデビュー当初からラジオや雑誌で背中を押してくれていた。今回ご一緒できて嬉しい」と妻夫木に感謝しきり。妻夫木も「『アイデンティティ』という曲が、作品のテーマともすごく合っている」と力を込めていた。【取材・文/成田おり枝】