ブラッド・ピット、プロデューサーで初のオスカー受賞！第86回アカデミー賞作品賞は『それでも夜は明ける』

現地時間3月2日(日本時間3日)に開催された第86回アカデミー賞授賞式。注目の作品賞の栄誉は、壮絶な実話を基にした『それでも夜は明ける』(3月7日公開)に！すっかり名プロデューサーとなったブラッド・ピットが手掛けた本作は、助演女優賞(ルピタ・ニョンゴ)、脚色賞と合わせて3冠に輝いた。SF映画の金字塔となった『ゼロ・グラビティ』は最多7部門で受賞。最多タイ10部門ノミネートの『アメリカン・ハッスル』はまさかの無冠に終わった。

『それでも夜は明ける』の舞台は、奴隷制度廃止前である19世紀半ばのアメリカ南部。“奴隷”と身分を偽られた黒人音楽家が、ある日突然誘拐され、家族も、財産も、名前さえも奪われ、見知らぬ地へ奴隷として売られてしまう。自由の権利を得ていた黒人音楽家ソロモン・ノーサップが、1841年から12年間、奴隷として送った日々を綴った回想録『Twelve Years a Slave』を映画化したものだ。

初のオスカー像を手にしたブラッドは「みんなを代表してもらいました。本作に参加できてうれしいです。でも、これは1人の男のおかげで受賞できました」と、スティーヴ・マックイーン監督を紹介。

マックイーン監督も「申し訳ない！スピーチの文章をたくさん書いた」と舞い上がりながら多くの人々の名を挙げていった。そして最後に「皆にとって、生きていくことが重要です。世界にはまだ2100万人以上の人たちが奴隷生活を送っているので」と、熱いメッセージを訴えかけた。【Movie Walker】

【第86回アカデミー賞受賞一覧】
『ゼロ・グラビティ』(監督賞、視覚効果賞、録音賞、音響編集賞、撮影賞、編集賞、作曲賞)
『それでも夜は明ける』(作品賞、助演女優賞＝ルピタ・ニョンゴ、脚色賞)
『ダラス・バイヤーズクラブ』(主演男優賞＝マシュー・マコノヒー、助演男優賞＝ジャレッド・レト、メイク・ヘアスタイリング賞)
『アナと雪の女王』(長編アニメ映画賞、歌曲賞)
『華麗なるギャツビー』(衣装デザイン賞、美術賞)
『ブルージャスミン』(主演女優賞＝ケイト・ブランシェット)
『her 世界でひとつの彼女』(脚本賞)
『ミスター・ハブロット(原題)』(短編アニメ映画賞)
『グレート・ビューティー追憶のローマ』イタリア(外国語映画賞)
『Helium(原題)』(短編実写映画賞)
『バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち』(長編ドキュメンタリー賞)
『The Lady in Number 6: Music Saved My Life』(短編ドキュメンタリー賞)