さしこ「若い内は辛い恋も必要。いろんなことを経験したい」

インタビュー

さしこ「若い内は辛い恋も必要。いろんなことを経験したい」

AKB48のシングル選抜総選挙を6月7日(土)に控える今、昨年頂点に立ったさしこことHKT48の指原莉乃が、女優としてのセンター=主演を務めた映画『薔薇色のブー子』が5月30日(土)に公開される。監督は、彼女の初の主演映画『劇場版ミューズの鏡 マイプリティドール』(12)や「コドモ警察」などで、何度もタッグを組んできた福田雄一。出来上がった作品は、ただのアイドル映画ではない、さしこ扮する幸子が、ひたすら不幸に遭いまくるという“泣き面に蜂”コメディとなった。さしこにインタビューし、舞台裏について話を聞いた。

さしこ演じる大学生の幸子は、いつも文句ばかり言うため“ブー子”というあだ名が付けられている。ある日彼女が、ツイッター上で出会った、ジョニー・デップ似の男の子“スパロウさん”と会う約束をし、自分自身を変えようと大奮闘。幸子役についてさしこは「私も文句をぶーぶー言うので、そこはまあまあ合っていると思いました」と感想を述べる。

今回、主演映画ということで、プレッシャーについて聞くと「主演だからと意気込んだわけではなく、いつも演技をする時は、同じ気持ちです」とのこと。「私は女優じゃないから、周りの本物の女優さんや俳優さんに迷惑をかけないようにと、どんな役でもちゃんとしようと思っています」。

主演映画は2本目となるが、女優としての欲などは出てこないものなのか?「周りには、真剣に女優になりたいメンバーが多くて、そういう人たちの努力を見ていると、自分には無理だなと思ってしまうんです。もちろん、お仕事をいただけるのならやりたいのですし、芸能人として、いろんなことをやってみたいとは思っています。でも『女優一本でいきます』という気持ちにはまだなれない。それに、真剣にやっている人の近くで、そういうことを言うのも変だと思うので、あまり言わないようにしています」。

選抜総選挙では、27位、19位、9位、4位、そして昨年、遂に1位をマーク。さしこにとってのターニングポイントについて尋ねると、やはり「1位になったことです」と答えてくれた。「気持ちが変わりました。お仕事の内容や、ファンの方への接し方などは変わらないんですが、気持ちの上では大きかったです」。また、来る第6回総選挙については「私は、総選挙がまあまあ好きな方なので、楽しみです。もちろん不安もちょっとはありますが、楽しむしかないなって思います」と前向きだ。

また、幸子は漫画のような恋をしたいと思っているが、さしこ自身もそういう恋のシチュエーションを望んでいるのだろうか?「憧れますね。もともと漫画が好きなので。辛い恋も必要だと、秋元(康)さんも言っていたし、若い内はそれで良いのだと思います。恋だけじゃなく、いろんなことを経験していきたいです。自分を変えることってすごく難しいけど、ブー子は、どこか気持ちが前にあって良いと思いますし、変わろうとしているから偉いと思います」。

次から次へとハプニングが巻き起こる爆笑コメディ『薔薇色のブー子』。小ネタのトラップが満載で、小笑い、大笑い、爆笑といったウェーブがクセになるのが本作の魅力である。特にさしこのヘタレぶりが最高で、一見の価値ありだ。【取材・文/山崎伸子】

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