読書家の芦田愛菜、最近読んでいるのは「江戸川乱歩さん。探偵の役もやってみたい!」
映画『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』の初日舞台挨拶が6月21日にTOHOシネマズシャンテで開催され、本作で映画の単独初主演を果たした芦田愛菜が行定勲監督と共に登壇。芦田は「お客さんが一人もいなかったらどうしようと思った!」と愛くるしい笑顔を見せ、会場を盛り上げた。
本作は、『きいろいゾウ』などで知られる西加奈子の同名小説を映画化。9歳にして孤独に憧れる、8人家族の末っ子の少女・こっこが、ひと夏の経験を通して成長していく姿を描き出す。芦田は「かっこいいこっこちゃんが大好き。演じられた良かった」と演じたダークヒロインに愛情たっぷり。
天才子役の名を欲しいままにしている芦田だが、行定監督は「かわいいですよね」と彼女の愛らしさを絶賛。さらに「最初に会った時は普通の子だった。でも、台本が渡った途端、変わっていく。『セリフ覚えは遅いんです』って言うんですが、ホン読みをやる時には、もう脚本を持たずに、全部、完璧にセリフを言えるようになっている。ひとつも噛まない」と芦田の女優魂に驚いたとか。「子役の仲間のなかでも、愛菜ちゃんが目標になっていた」と、感心しきりだった。
そんな芦田は、司会から「やってみたい役柄は?」と聞かれると、「推理小説が好きなので、シャーロック・ホームズみたいな探偵の役をやってみたい」とニッコリ。読書家としても知られる芦田だが「江戸川乱歩さんとか読んでいます」と言うと、会場からも驚きの声が上がっていた。
また、「イマジン」というタイトルに込めた思いを「イマジンって今の世の中に大事なことだと思っていて。目の前の人の気持ちをちゃんとイマジンすることが、平和につながっていく」と明かした行定監督。「野次を飛ばす都議会の議員さんにも見てほしいですね。あの議員さんはイマジンが足りない。おかしいですよ、あれは」と、東京都議会での女性議員への野次問題に苦言を呈す一幕もあった。
最後に芦田は「この映画で、イマジンする、人の気持ちを考えることが大切だと思いました。大人になってもイマジンを大切にしたいです」と話して、会場も大きな拍手。行定監督は「続編ができたら、どんな話になるだろう。やってみる?」と語りかけ、芦田も「はい!」と回答。早くも観客の続編への期待を膨らませていた。【取材・文/成田おり枝】