なすび、映画『オールド・ボーイ』は「僕より恵まれている」。電波少年の監禁生活を振り返る!
土屋ガロンと嶺岸信明による日本のコミックを韓国に続いて、ハリウッドで再び映画化した『オールド・ボーイ』(6月28日公開)。6月25日に都内でトークショーイベントが開催され、俳優のなすびが登壇。自身が経験した「懸賞監禁生活」の過酷さを爆笑トークで振り返った。
鬼才スパイク・リー監督がメガホンをとり、何者かによって20年もの間、監禁されてしまった男の復讐劇を描く本作。1990年代の人気バラエティ番組「進ぬ!電波少年」では、「人は懸賞だけで生活していけるか」というテーマのもと、1年3か月に及ぶ「懸賞監禁生活」にチャレンジしたなすび。映画の感想を聞かれると、「監禁経験者としては、過去のいろんな記憶がよみがえって。涙なくしては見られない!感動の超大作です!」と涙を拭う様子を見せて、会場の笑いを誘っていた。
映画の主人公が送るのは、食事あり、テレビありの監禁生活。「僕の場合、食事も懸賞で当てなければならなかった。ご飯が出てくる、テレビがあるなんて素晴らしい!恵まれているな」と自身の経験と照らし合わせたなすび。ドッグフードを食事がわりにしていた日々も続いたそうだが、「僕は毎日、200枚、300枚くらい、とにかくハガキを書いていました。親父ギャグじゃあないですが、腱鞘炎になるくらい!」と、ギャグを交えて懸賞生活を振り返っていた。
また、なすびは、故郷・福島の復興支援を目的に、2013年からエベレスト登頂に挑戦。二度目の挑戦となった今年の登頂は、4月末に起きた大規模な雪崩の影響で断念した。なすびは「(エベレスト登頂は)精神力、体力ともに孤独な戦い。酸素マスクをしていても一歩踏み出すごとに、全力疾走しているくらいの疲れになる」と登頂の過酷さを告白。
2年連続で断念したことについては「すごく残念」となすび。「でも命がけの挑戦なので、今年ダメだったからすぐに、また来年行きますとはなかなか言えない部分もある」と素直な気持ちを語り、「でも諦めないという気持ちで、地元・福島の方たちに元気と夢と希望を届けたい。リベンジの思いはありますが、いつできるかはまだまったく白紙。常に胸の奥にはずっと秘めています」と真剣な眼差しで語っていた。【取材・文/成田おり枝】