19才の美人女優・土屋太鳳、『るろうに剣心』の激しいアクションを語る!

インタビュー

19才の美人女優・土屋太鳳、『るろうに剣心』の激しいアクションを語る!

和月伸宏原作の人気コミックを佐藤健主演により実写映画化したアクション大作の続編『るろうに剣心 京都大火編』(8月1日公開)と『るろうに剣心 伝説の最期編』(9月13日公開)。巻町操役には、土屋太鳳が抜擢された。『映画 鈴木先生』(12)やNHK連続テレビ小説『花子とアン』での好演も記憶に新しい彼女。元気いっぱいの操として、キレのあるアクションを披露する彼女は必見だ。土屋にインタビューを試みて、アクションの苦労、女優としての武器を聞いた。

土屋は、前作『るろうに剣心』(12)との衝撃的な出会いを、こう振り返る。「おととしの夏、映画館に友達と一緒に『るろうに剣心』を見に行ったんです。あまりの迫力、衝撃に見終わっても座席から立てなくなってしまって。『ヤバい、ヤバい』って!映画の興奮はもちろん、『なんで私はあそこの場所に立てないんだろう』という悔しさも感じた」。前作の完成度は、彼女の女優魂を大いに刺激したようだ。

その後、続編のオーディションの話を聞きつけた彼女は「絶対にやりたい!」と強い思いを胸に、前進する。手にした役柄は、幕府の隠密である御庭番衆の血を引く巻町操役。天涯孤独の身ながら、育ての親の翁や仲間のもと、明るく素直に育った娘だ。操の印象を聞くと、「操ちゃんの“操”という漢字って、難しい字ですよね。一体どんな子なんだろうって興味がわいて」と目を輝かす。「皆さんが想像している私は、『鈴木先生』の小川蘇美ちゃんの印象が強いのかなと思うんです。でも、元気で男勝りな操ちゃんの方が本当の私には近いので、『操ちゃん役を是非、やりたい!』と強く思いました」。

ハッとするほどの美人。確かにクールな小川蘇美役のイメージを持ってしまうが、対面してみると、一生懸命に自分の思いを伝えようと、身振りを交えながら熱く語る。このギャップがなんとも魅力的で、なるほど、「元気で、体を動かすことが好き」という土屋に、操役はピッタリだ。さらに「操ちゃんは、御庭番衆の血を引いているので、アクションは中途半端にしたくなかった」と、操役を演じるにあたってアクションには相当のこだわりを込めたそう。

「大友(啓史)監督から、『アクションのうまい人はいっぱいいる。でもアクションができた上で、しっかりとした演技をできる人は少ない。そのことを意識してほしい』と言われて。アクションに役の気持ちを込めるというのは、本当に難しくて!」と苦労を語るが、アクションに気持ちを乗せるためには、「基礎を自分の中に染み込ませること。そして操ちゃんという人を自分の中に染み込ませようと思った」と、体と心で操役をつかみ取ろうと思ったという。

操役を心でつかみ取る過程では、「操ちゃんにはどんなクセがあるのかなと考えて、親指をくわえるクセを練習してみたり、鼻を親指でこするようなクセも考えてみた」と試行錯誤したとか。「でもなんとなくしっくりこなくて。色々考えてみた時に、とにかく『誰かを守りたい、街を守りたい』という気持ち事体が、操ちゃんなんだと思ったんです。操ちゃんは、混乱した苦しい時代を生きてきた爺やに育てられた子。爺やが、たくさんの人が死ぬのは嫌だし、この生活を守るんだという気持ちを込めて育ててきた子です。そう思ってからはもう、『守るんだ』という気持ちを持って、がむしゃらにやろう!と思いました」。生い立ちから、操を理解して役に臨んだ。

3才の頃から、日本舞踊、ダンス、バレエを習っているという彼女。「アクションは警戒心が大事で、止まっていちゃいけない。いつ、どこから人が降り掛かってくるかわからないから、常に周りを見ていないといけない。それはダンスの動きとは全然違うことなので、難しかったですね」と言う。しかしながら、「すべての経験を今回、活かすことができました」と充実感もたっぷり。「日舞は腰の入れ方、バレエは脚の上げ方、モダンダンスは、決まった形がない中で、いかに自分の感情を表現するか。バスケットボールもやっていたので、それはジャンプ力として。これまで結果として見えていなかったことが、今の力につながっているんだなと思ったんです。何かを続けることは、その時は苦しいかもしれない。でも、やってきたことはいつか結果につながるんだなって」。

成長著しい、19才。女優道を邁進する上での彼女の武器を聞いてみると、こんな答えが返ってきた。「努力です。努力をしないと、私は何もできないんです。それに、いっぱい考えてからじゃないと前に進めなくて」とキュートな笑顔。努力と継続の力を実感し、大友組の激しい現場にくらいついた土屋太鳳。京都の街を元気に飛び回る操と一緒に、女優としても大きく飛躍した。【取材・文/成田おり枝】

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