広末涼子が感じた『GOEMON』紀里谷監督のイメージと違った点とは?
『CASSHERN』(04)の紀里谷和明監督が、前作の経験から明解なエンタテインメントに仕上げたと語る『GOEMON』が5月1日(金)に公開される。
世紀の大泥棒、石川五右衛門の活躍を描く時代劇だが、ビジュアル重視のイメージが強い彼のこと、凝りまくった映像を撮影したことは間違いないはず。ただ、CG重視の撮影現場とはどんな感じだったのか。本作に出演している広末涼子に、さっそく監督とのやりとりについて聞いてみた。
「何となく“映像の方だな”というイメージがあったので、“普通の時代劇を撮る感じではないのだろうな”という予感はありました」と監督の印象を率直に語ってくれた。
そして、役者にとってはやりにくい合成用グリーンバックでの撮影については、「最初に監督にお会いした時に、映画の世界観を全部プリントアウトして見せてくださったんです。他の方と一緒にお芝居をする時も、やはり作品の世界観をイメージしてできたので、あまり苦にならなかったですね」とイメージの共有がなされていた様子を振り返る。
演技面で監督とはうまくできたのだろうか? 「お若くして監督になってらっしゃるから、勢いでガーっといくタイプなのかなと思っていたのですが、ちゃんとお芝居を見てくださり、妥協しないで近づいてきてくださったので、そこはちょっとイメージと違ったところかな。CGの合成がすごく上手だと聞いていたので、“そっちに寄ってしまうのかな”と、そこは少しだけ心配をしていたのですが、そんなことは全くなくてお芝居できました」
彼女が演じたのは、秀吉の側室にされるために城に連れて来られた茶々。その役どころについては、「(茶々は)色々な悲しみや憎しみ、そして寂しさをすごく抱えている女性なんですけど、すごく家族を大事にする気持ちや人のことが好きな気持ちもあるので、きっと人の傷みも分かる女性ですよね。それらを全部ひっくるめて強くて、女性だからとか姫だからっということじゃなく、人としてすごく真剣に生きている女性だと思います」と自らの解釈を明かしてくれた。
広末曰く、「子どもから大人まで、エンターテインメントとして美術的にも物語も本当に楽しめて、惹き付けられる素敵な作品」になっているという映画『GOEMON』。完成披露舞台挨拶でも出演者らの自信のほどが伺え、期待できる本作の公開はもう間もなく。G.W.までしばし待たれよ。【MovieWalker】