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コメディじゃないスティーヴ・カレル、狂気の演技!

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コメディじゃないスティーヴ・カレル、狂気の演技!

1996年に全米を震撼させたデュポン財閥御曹司によるレスリング五輪金メダリスト射殺事件を映画化した『フォックスキャッチャー』がいよいよ明日2月14日(土)より公開となる。

カンヌ国際映画祭監督賞はじめ、数多くの賞を受賞し、アカデミー賞でも「監督賞」「主演男優賞(スティーヴ・カレル)」「助演男優賞(マーク・ラファロ)」「脚本賞」「メイク・ヘアスタイリング賞」の全5部門にノミネートされている。

なかでも、これまで『リトル・ミス・サンシャイン』(06)などのヒットコメディで活躍してきた、スティーヴ・カレル自身初の鬼気迫るシリアスな怪演が批評家から大絶賛を受けている。受賞にも期待がかかるなか、新境地に挑戦したカレルのインタビュー映像を独占入手した。

カレルは、自身キャリア初となるコメディ要素を一切排除した“心に闇を抱えた実在の人物”を演じたことについて「迷いはなかったが、怖かった」と語る。彼は、演じる責任をまっとうするため、故人であるジョン・デュポンのあらゆる資料を見聞し、外面も特殊メイクを施すなど、徹底的にキャラクタ―づくりを行った。

その徹底ぶりはすさまじく、撮影現場では共演者のマーク・ラファロ、チャニング・テイタムと距離を置いたほど。さらに現場には殺害されたデイヴ・シュルツの妻であるナンシー・シュルツや、デイヴの弟であるマーク・シュルツなど事件の当事者が訪れていたことで、より一層役への責任感が重くなったという。

そんな現場で作り上げられたキャラクタ―は、カレルにジョン・デュポンが憑依したかのような怪演となり、「なぜ大財閥の御曹司は、オリンピックの金メダリストを殺したのか?」という本作が問いかける“悲劇への答え”を見事に体現している。

監督は、実在の人物と事件を丹念に描写するベネット・ミラー監督。故フィリップ・シーモア・ホフマン主演『カポーティ』(05)で作家トルーマン・カポーティを、ブラッド・ピット主演『マネーボール』(11)では革新的な球団運営で野球界の常識を変えたGMを描いた。

孤独、葛藤、富と名声、心の暗部でつながれた大富豪とレスリング金メダリストの病的ともいえる心理が鮮烈に描かれる本作。スティーヴ・カレル自身はどのようにこの殺人者の気持ちを捉えたのか?まずはインタビューをチェックしてみてほしい。【Movie Walker】


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