罪な男は誰?『ソロモンの偽証』のツンデレ話を告白!
宮部みゆきのミステリー小説を『八日目の蝉』の製作陣が集結し、2部作で映画化した『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』(3月7日公開/4月11日公開)の完成披露試写会が、2月23日に有楽町の国際フォーラム ホールAにて開催。本作で映画デビューを飾る主演の藤野涼子、成島出監督ら総勢16名が登壇した。
クリスマスの朝、校内で発見された男子生徒の転落死にまつわる謎をひも解いていくヒューマン・ミステリーの本作。保身に走る学校や保護者、警察をよそに、真相を突き止めるため、生徒たちが“校内裁判”を開く…というストーリーだ。
「校内裁判、開廷」というのナレーションとともに幕が上がると、BGMが流れ、キャストと成島監督の総勢16名がステージに登場し、イベントがスタート!まず、主演の藤野が「傍聴人がこんなにいらっしゃるとは思わなくて嬉しいです!」と、観客を裁判さながらの“傍聴人”に例えて挨拶をし、客席から大きい拍手が巻き起こった。
タイトルにもある“偽証”にちなみ、「今まで生きてきたなかでついた、一番大きな嘘は?」という質問が投げかけられると、藤野は「お母さんが大切にしていた食器を割ってしまい、お父さんに罪をなすりつけたことです」というエピソードを披露。
「初めて告白しました。今日家に帰ったら怒られないかな?大丈夫かな?」と心配そうな表情で、中学生らしい一面を見せた。一方、23年後、38歳となった涼子を演じる尾野真千子は「まだ売れていない頃、入ってもいないのに仕事があると実家で嘘をついてしまいました」とはにかみながら語った。
また、「『この人、有罪だな』と感じた撮影時のエピソードは?」という質問には、藤野涼子とともに校内裁判に参加する神原を演じた板垣瑞生が「清水君」と回答。「僕を殴る過酷なシーンの撮影のとき、清水君はすごく優しくしてくれて。罪な男ですよね」と、不良で問題児の大出役を演じる清水尋也のエピソードを披露。
すると、兄弟コンビ「まえだまえだ」としても活躍する前田航基がそこに応戦。「僕も清水君ですね。彼は罪深いですよ。毎朝、景気づけに一発ギャグをしろって言ってくるんです」と告発(?)すると、清水も「今日はまだ…(一発ギャグを)やってないよね?」とムチャ振りを返す!壇上では、そんな生徒キャストの仲の良さが垣間見られた。
藤野涼子の父親役の佐々木蔵之介は「この現場が罪でした。冬が舞台の映画なのに、撮影は昨年の真夏でした。ものすごく暑いのに、部屋を閉め切ってコタツをつけて、ちゃんちゃんこを着て、寒い演技をしなければいけないのが大変でした」と振り返ると、他のキャストの面々も頷き、会場にも笑いが起こった。
「オーディションで選ばれたこの子どもたちが、毎日涙を流しながら、そして笑いながら、頑張って演じました。そこに、素敵な大人のキャストと、我々スタッフが加わり、一丸となって作り上げた作品です。裁判席(客席)に少しでも多くの方が座って、この作品を見ていただければと思います」と、最後を締めくくるように成島監督がコメント。続いて、藤野が「この作品を見ていくなかで、真実と嘘とは一体何なのか?ということ考えながら、この作品を見ていただければと思います」と観客にメッセージを送り、イベントは幕を閉じた。【取材・文/トライワークス】