『わたしに会うまでの1600キロ』のリース・ウィザースプーンがすごい!

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『わたしに会うまでの1600キロ』のリース・ウィザースプーンがすごい!

良質な作品を贈り続けるFOXサーチライトファン感謝祭として、超先行スニークプレビュー(覆面試写)が、7月22日に開催。本年度アカデミー賞主演女優賞・助演女優賞Wノミネート作品『わたしに会うまでの1600キロ』(8月28日公開)が上映された後、イラストレーターの石川三千花と映画ライターの清藤秀人が、本作やFOXサーチライト作品の魅力を語った。

本作は、たった1人で3か月間、アメリカ西海岸を南北に縦断する自然歩道パシフィック・クレスト・トレイルという1600キロの過酷なコースを踏破し、どん底の日々からはい上がり、ベストセラー作家となった女性の実話を映画化した感動作。『ダラス・バイヤーズクラブ』(14)のジャン=マルク・ヴァレが監督を務めた。

清藤は「自然は厳しいけど、迎え入れてくれる。自然の力ってすごい。でも、この無謀さは、アメリカ人独特かも。僕たち日本人は準備しすぎて終わっちゃうけど、アメリカ人はとにかくやってみる。ポジティブシンキングが根底にある」と分析。

石川は「また、女の人って無謀だよね」とうなずく。「大自然は肉体的にも厳しいけど、シェリルは孤独感や恐怖感を乗り越えて歩くことによって、あの頃の自分に戻るんだ、自分が変わりたいと思ったんだよね」とコメント。

主演のリース・ウィザースプーンは、本年度アカデミー賞レースを沸かせた『ゴーン・ガール』(14)のプロデューサーでもある。清藤は「シェリル・ストレイドから本が送られてきて、映画化するならやってほしいと言われていた。だから主演するつもりだった『ゴーン・ガール』を譲り、本作を取ったんだ。近年のリースのプロデューサーとしてのレベルの高さはすごい。イケメンのだんなさんとのすったもんだがあり、それを含め、いろんなものをリュックに入れてたんだと思う」と感心する。

石川も「リースってちょっと優等生でかわいくて、一時期はロマコメの女王みたいに稼ぎ頭だったけど、メグ・ライアンにはなっちゃいかんってことでしょ。リースはビジネスウーマンとしても成功しているし、思い切ってこの役に飛び込んだ。ヘロイン中毒になった時のカメラのアングルもすごかった」とうなる。

清藤も「監督は、リースに鏡を一切見せなかったらしい。リースは客観視できないまま演じ続けたんだって。この数年間で彼女はどれだけ成長したか。本作はリースの人生そのものだ」としみじみ言葉をかみしめた。【取材・文/山崎伸子】

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